海外旅行では、ワクワクする気持ちと同時に、「英語での入国審査が不安…」と感じる方も少なくありません。なかでも、空港で突然英語で質問されると、準備していても思わず戸惑ってしまうこともあります。
今回は『海外旅行の入国審査の流れと質問や会話例』を紹介します!
入国審査でのやりとりにはある程度の“型”があり、聞かれる内容はほとんど決まっています。
事前にポイントを押さえておけば、英語に自信がなくても落ち着いて答えることができるのです。
この記事では、入国審査の基本的な流れをわかりやすく解説したうえで、実際によく聞かれる英語の質問とその自然な答え方をや会話例を紹介します。
- 1 1. 入国審査とは
- 2 3.入国審査でよく聞かれる質問と答え方10選!
- 2.1 ① What is the purpose of your visit?(訪問の目的は何ですか?)
- 2.2 ② How long will you stay?(どのくらい滞在しますか?)
- 2.3 ③ Where will you stay?(どこに泊まりますか?)
- 2.4 ④ Do you have a return ticket?(帰りのチケットはありますか?)
- 2.5 ⑤ Are you traveling alone?(一人旅ですか?)
- 2.6 ⑥ What do you do?(ご職業は?)
- 2.7 ⑦ How much money are you bringing?(いくら持っていますか?)
- 2.8 ⑧ Is this your first time visiting our country?(この国に来るのは初めてですか?)
- 2.9 ⑨ Do you have anything to declare?(申告するものはありますか?)
- 2.10 ⑩ What places will you visit?(どこに行く予定ですか?)
- 2.11 質問が聞き取れなかったときは
- 3 4.入国審査際の実際の会話例3選
- 4 5.入国審査をスムーズに通過するコツ
- 5 6.入国審査に失敗するとどうなるの?
- 6 まとめ|入国審査を不安なく乗り越えるために
1. 入国審査とは

入国審査(Immigration)は、その国に入る際に必ず通過しなければならない、いわば“最初のチェックポイント”です。
空港に到着すると、専用のカウンターで入国審査官(immigration officer)からいくつか質問を受けることになります。主な目的は、その人が本当に観光や仕事など正当な理由で入国しようとしているか、不法滞在や違法行為のリスクがないかを確認することにあります。
やりとり自体は数分で終わることがほとんどで、必要以上に身構える必要はありません。ただ、質問の意図がわからなかったり、答えが曖昧だったりすると、追加の質問が増えたり、別室での再確認が必要になるケースもまれにあります。
英語に不安がある方ほど、「何を聞かれそうか」「どう答えればいいか」を軽くイメージしておくと、落ち着いて受け答えができるはずです。
入国審査は単なる形式的な手続きではなく、旅の始まりをスムーズに進めるための大切なステップ。準備ができていれば、緊張せずに堂々と対応できるでしょう。
2.入国審査の流れ|空港到着から通過まで

はじめての海外旅行では、空港に到着してからの行動が手探りになりがちです。とくに入国審査の流れは、日本の空港とは少し雰囲気が違うため、事前にイメージをつかんでおくことが安心につながります。
ここでは、到着後から入国審査を終えるまでの一連の流れを順を追って丁寧に説明します。
① 飛行機を降りたら「Immigration」の表示に従って移動
到着したらまず、「Immigration」または「Arrivals(到着)」というサインを探してください。
この案内表示は、基本的に世界中の空港で共通の英語表記が使われています。また、地面にある誘導ラインや、他の乗客の流れに沿って進むだけでも、スムーズにたどり着けるようになっています。
不安なときは、キャビンアテンダント(客室乗務員)に “Where is immigration?” と聞いてみるのも一つの手です。
② 「Foreign Passports」の列に並ぶ
入国審査のエリアに到着すると、通常「Citizens(自国民)」と「Foreign Passports(外国籍)」という2つのレーンに分かれています。日本のパスポートを持っている私たちは、必ず「Foreign Passports」側に並びましょう。
混雑時は長蛇の列になることもありますが、静かに列を守って進むことが大切です。
スマートフォンの使用は禁止されている場合が多いので、手に取らずに待つのがマナーです。
並ぶ前に、パスポートと入国カード(必要な国のみ)をすぐ出せるように準備しておくと安心です。
③ 入国審査官とのやり取り

いよいよ自分の番が来たら、審査ブースに進みます。ここでは入国審査官(Immigration Officer)にパスポートを提示し、いくつかの質問を受けます。
- 質問の内容は主に以下のようなものです:
- 渡航目的(観光か仕事かなど)
- 滞在期間
- 宿泊先の場所
- 帰りのチケットを持っているかどうか
英語でのやり取りに不安がある方も多いかと思いますが、質問は定型的かつ簡潔なものばかりなので、あらかじめ答えを準備しておけば問題ありません。
不明なことがあれば、“Could you say that again slowly?”(もう一度ゆっくり言ってもらえますか?)と伝えてもOKです。誠実に対応する姿勢が何より大切です。
④ 指紋・顔写真の登録(必要な国のみ)
国によっては、入国時に指紋のスキャンや顔写真の撮影が求められます。
例えば、アメリカ、韓国、オーストラリアなどが該当します。これは不正入国を防ぐための通常の手続きであり、特別な意味を持つものではありません。
指示された通りに、両手の指をスキャナーに置いたり、カメラの方を向くだけで完了します。機械操作は審査官が補助してくれるので、過度に緊張しなくて大丈夫です。
⑤ 入国審査の完了と次のステップへ
質問への対応や本人確認が問題なく終われば、パスポートにスタンプが押され、晴れてその国への入国が許可されます。
「Thank you.」とひとこと添えてブースを離れましょう。
このあとは、預け荷物を受け取る「Baggage Claim(手荷物受取所)」へと向かいます。
アドバイス:審査官は“敵”ではない!
入国審査というと、つい“試験”のように感じてしまうかもしれませんが、彼らの役割はあくまで「その国の安全を守ること」です。
観光客にとって必要以上に厳しく当たることはまずありません。
丁寧に、はっきりと、落ち着いて答える。それが一番の対策です。
3.入国審査でよく聞かれる質問と答え方10選!

初めての海外旅行では、「入国審査」という言葉だけでも緊張を感じる方が多いのではないでしょうか。
特に、英語でやり取りがあるとなると、「何を聞かれるのか」「英語でうまく答えられるのか」といった不安がつきまといます。
ですがご安心ください。入国審査で使われる英語はごく限られたもので、聞かれる内容もほとんどパターン化されています。
ここでは、特によく聞かれる質問とその答え方、あわせて準備しておきたい情報や注意点を、丁寧に解説していきます。
「知らないから不安」だった入国審査も、内容を把握しておくだけで、ずっと安心して臨めるようになります。
① What is the purpose of your visit?(訪問の目的は何ですか?)
これは、ほぼ必ず聞かれる質問です。旅行で訪れているのであれば、「観光です」とだけ答えれば十分です。
- For sightseeing.(観光です)
- To visit my friend.(友人に会いに来ました)
- For a business trip.(出張です)
入国審査官は「この人が信頼できる旅行者かどうか」を確認したいだけなので、答えが短くても、はっきりしていれば問題ありません。
「観光」や「友人を訪ねる」などの目的であれば、追加の説明を求められることはほとんどありません。長く話そうとせず、一言で端的に答えるのがポイントです。
② How long will you stay?(どのくらい滞在しますか?)
滞在期間をたずねるこの質問も非常に一般的です。何日間滞在する予定なのか、あるいは帰国日を伝える形で答えましょう。
- Five days.(5日間です)
- One week.(1週間です)
- Until July 3rd.(7月3日までです)
答えに迷ったり、英語で伝えるのが難しそうだと感じたら、eチケットを提示するのもひとつの方法です。スマートフォンで予約画面を開き、「Here is my return ticket.(帰りのチケットです)」と一言添えれば、言葉に詰まることなく対応できます。
③ Where will you stay?(どこに泊まりますか?)
滞在先の確認も、入国審査ではよく行われます。宿泊予定のホテル名やAirbnbなどの簡単な説明で十分です。
- At Hotel ABC in New York.(ニューヨークのABCホテルです)
- At an Airbnb in Seoul.(ソウルのAirbnbに泊まります)
- At my cousin’s house.(いとこの家に滞在します)
ホテルやAirbnbの予約確認メールや住所が記載された画面を、スマートフォンで表示できるように準備しておくと安心です。もしうまく英語で説明できなかったとしても、画面を見せながら“Here is the information.”と一言添えるだけで、十分に伝わります。
また、「At a hotel(ホテルに泊まります)」だけだと情報がやや曖昧に聞こえるため、できればホテル名まで具体的に伝えるようにしましょう。
④ Do you have a return ticket?(帰りのチケットはありますか?)
この質問では、あなたが本当に「一時的な旅行者」であるかを確認しています。帰国日が決まっていることを、はっきり伝えることが大切です。
- Yes, I do.(はい、持っています)
- Yes. I’m flying back on the 12th.(はい、12日に帰国します)
この質問に自信を持って答えられるように、eチケットや帰国便の詳細が記載されたメールなどを提示できるよう準備しておきましょう。
英語での説明が難しい場合でも、「見せて説明する」という選択肢があるだけで、ぐっと安心感が増します。
⑤ Are you traveling alone?(一人旅ですか?)
同行者の有無について聞かれることもあります。ひとり旅であればそう答えればよく、友人や家族と一緒であれば、その関係も含めて簡潔に伝えましょう。
- Yes, I’m alone.(はい、一人です)
- No, I’m with my friend.(いいえ、友人と一緒です)
- I’m traveling with my family.(家族と旅行しています)
特に学生同士で旅行している場合や未成年の場合は、「誰と来たか」を説明できると安心です。たとえば、“I’m with my university classmate.”(大学のクラスメイトと来ました)など、簡単に伝えられるようにしておくとスムーズです。
⑥ What do you do?(ご職業は?)

職業について聞かれることもあります。これは全員に聞かれるわけではありませんが、特に長期滞在や曖昧な滞在目的の場合などに尋ねられることがあります。
- I’m a student.(学生です)
- I work for a company.(会社員です)
- I’m currently looking for a new job.(現在は求職中です)
学生であれば学生証、会社員であれば名刺を念のために持っておくと安心ですが、ほとんどの場合は口頭で答えるだけで十分です。
不自然に長く説明するよりも、短くても明確に伝えることが大切です。
⑦ How much money are you bringing?(いくら持っていますか?)
この質問は、滞在中に必要な生活費を確保しているかを確認するために尋ねられることがあります。旅行者が経済的に自立しているかを見ているため、現金とカードを合わせて「支払い能力がある」ことを伝えれば十分です。
- About 500 US dollars and a credit card.(現金500ドルとクレジットカードを持っています)
- I’m using a debit card.(デビットカードを使っています)
金額を正確に覚えていなくても問題ありません。「だいたいいくらか」と、使えるカードの有無をあわせて伝えましょう。入国審査官は、具体的な金額よりも、「滞在費用をカバーできるか」を知りたいだけです。
また、海外対応のクレジットカードや国際キャッシュカードを持っている場合は、それを伝えるだけでも安心材料になります。
⑧ Is this your first time visiting our country?(この国に来るのは初めてですか?)

これは、訪問歴を確認するために聞かれることがあります。初めての場合でも特に心配はいりません。何度か訪れている方は、正直にそう答えれば問題ありません。
Yes, it’s my first time.(はい、初めてです)
No, I’ve been here once before.(いいえ、以前に来たことがあります)
「初めて」と答えたからといって特別な対応をされることはありません。むしろ「観光で訪れている一般的な旅行者」としてスムーズに審査が進むケースがほとんどです。
複数回訪問している場合でも、過去の渡航記録はパスポートのスタンプや電子履歴で確認できるため、答えに嘘がないようにだけ注意しましょう。
⑨ Do you have anything to declare?(申告するものはありますか?)
この質問は本来、税関で行われることが多いものですが、入国審査の場面でも一緒に聞かれる場合があります。食品や植物、大量の現金など、持ち込みに制限がある物を所持していないかを確認しています。
- No, nothing.(いいえ、特にありません)
- Just personal items.(身の回りのものだけです)
declare は「申告する」という意味です。申告が必要な物(例:酒類、タバコ、肉製品など)がある場合、正直に申告することが基本です。
意図的に隠したり、虚偽の回答をすると入国時のトラブルにつながる可能性があります。少しでも不安な場合は、I’m not sure. Should I declare this?(よくわかりません。これは申告すべきですか?)と尋ねる姿勢が大切です。
⑩ What places will you visit?(どこに行く予定ですか?)
この質問は、旅行の計画が具体的かどうかを確認するために聞かれます。宿泊先以外の観光地や都市名を、無理のない範囲で伝えられるようにしておくと安心です。
- I’m planning to visit Los Angeles, San Francisco, and Las Vegas.(ロサンゼルス、サンフランシスコ、ラスベガスを訪れる予定です)
- I’ll mainly stay in New York and take a day trip to Washington, D.C.(主にニューヨークに滞在し、ワシントンD.C.に日帰りで行く予定です)
訪れる予定の都市名は、あらかじめ英語で言えるようにしておくと安心です。発音に自信がなくても、地名は世界的に共通しているため、審査官には十分伝わります。
また、旅行計画を簡単にメモしておき、聞かれたときに“Here’s my travel plan.”と提示するのも良い方法です。完璧に話すよりも、わかりやすく伝えることが大切です。
質問が聞き取れなかったときは
英語がうまく聞き取れなかったり、何を言っているか分からないと感じたときは、遠慮せずに聞き返しましょう。黙ってしまうよりも、丁寧に伝え直してもらうほうがずっと好印象です。
- I’m sorry. Could you say that again?(すみません、もう一度言ってもらえますか?)
- I don’t understand. Can you speak slowly?(理解できません。ゆっくり話していただけますか?)
こうした一言を知っておくだけでも、気持ちにゆとりが生まれます。
4.入国審査際の実際の会話例3選

入国審査では、あらかじめ決まったパターンの質問がされることがほとんど。答え方も、実はとてもシンプルです。
観光・友人訪問・ビジネスという3つのケースに分けて、実際のやりとりを英語と日本語で紹介します。
どれもすぐに真似できる内容ばかりなので、旅行前に軽く読んでおくだけで安心感がぐっと高まります。
それでは、さっそく実際の会話例を見てみましょう。
会話例①|観光でニューヨークに行く場合
Officer: Good morning. May I see your passport?(おはようございます。パスポートを見せていただけますか?)
You: Sure. Here you are.(はい、どうぞ。)
Officer: What is the purpose of your visit?(訪問の目的は?)
You: Sightseeing.(観光です。)
Officer: How long will you stay?(滞在期間は?)
You: Five days.(5日間です。)
Officer: Where will you stay?(どこに泊まりますか?)
You: At Hotel Royal in Manhattan.(マンハッタンのホテル・ロイヤルに泊まります。)
Officer: Do you have a return ticket?(帰国便のチケットはありますか?)
You: Yes. I’m flying back on the 12th.(はい。12日に帰国します。)
Officer: Enjoy your stay.(滞在を楽しんでください。)
You: Thank you.(ありがとうございます。)
入国審査では、短くてもいいのでハッキリ答えることが大切です。「Sightseeing(観光)」のように、シンプルな単語を覚えておくだけで対応できます。ホテル名や帰国日も言えるように準備しておきましょう。
会話例②|友達に会いにロサンゼルスへ行く場合
Officer: Hello. Passport, please.(こんにちは。パスポートをお願いします。)
You: Here you go.(どうぞ。)
Officer: What’s the purpose of your visit?(訪問の目的は?)
You: I’m visiting a friend.(友人に会いに来ました。)
Officer: How long will you stay in the U.S.?(何日間滞在しますか?)
You: For one week.(1週間です。)
Officer: Where will you be staying?(どこに泊まりますか?)
You: At my friend’s house in Los Angeles.(ロサンゼルスの友人の家です。)
Officer: Have you ever been to the U.S. before?(アメリカに来たことはありますか?)
You: No, this is my first time.(いいえ、初めてです。)
Officer: Do you have a return flight booked?(帰りの飛行機は予約していますか?)
You: Yes. I have the e-ticket here.(はい。eチケットはこちらです。)
Officer: That’s fine. Welcome to the United States.(大丈夫です。ようこそアメリカへ。)
You: Thank you very much.(ありがとうございます。)
友人宅に泊まると伝える場合は、友人の名前や住所を聞かれる可能性があります。事前にスマホや紙にメモしておくと安心です。緊張しても、正直に話すことが一番大切です。
会話例③|ビジネス出張でサンフランシスコに行く場合
Officer: Good afternoon. Passport, please.(こんにちは。パスポートをお願いします。)
You: Sure.(はい。)
Officer: What’s the purpose of your trip?(渡航目的は?)
You: I’m here for a business meeting.(ビジネスミーティングのために来ました。)
Officer: How long will you be staying?(滞在期間は?)
You: Three days.(3日間です。)
Officer: Where are you staying?(どこに泊まりますか?)
You: At the Hilton Hotel near the convention center.(コンベンションセンター近くのヒルトンホテルです。)
Officer: Who are you meeting with?(誰と会いますか?)
You: A local partner company. I have the invitation letter here.(現地の取引先です。招待状を持っています。)
Officer: Thank you. You’re all set.(ありがとうございます。どうぞお通りください。)
You: I appreciate it.(ありがとうございます。)
ビジネスの場合は、誰とどこで会うのかを少し具体的に答える必要があります。招待状やスケジュール表を見せられると、安心感を与えられます。「business meeting」「invitation letter」などの表現も覚えておくと便利です。
入国審査での英会話はパターンを知っておけばそれほど難しくありません。大切なのは、堂々と・シンプルに・正直に答えること。そして、わからないときは「Can you say that again?(もう一度言ってもらえますか?)」と聞いてOKです。
5.入国審査をスムーズに通過するコツ

入国審査は、渡航先の国に入るために誰もが通る大切な手続きです。ただし、難しいことをするわけではなく、落ち着いて、基本的な受け答えができれば心配する必要はありません。以下の点を意識しておくだけでも、審査は格段にスムーズになります。
パスポートと必要書類は、すぐ取り出せる場所に
入国審査ブースに向かう前には、パスポートと必要な書類(入国カードやeチケットの控えなど)を手元に準備しておきましょう。バッグの奥から慌てて取り出すような場面は避けたいものです。
「すぐに提示できる」ということ自体が、審査官への安心感にもつながります。
英語に不安があっても、落ち着いて簡単な言葉で答えれば大丈夫
英語が得意でない方でも、短くてはっきりとした受け答えを心がければ問題ありません。完璧な文法や発音を求められることはなく、むしろ落ち着いた態度と誠実な対応の方が大切です。
たとえば、「観光です」と言いたいときは、“Sightseeing.” だけで十分伝わります。難しい表現よりも、「伝えようとする意志」が評価されます。
笑顔と礼儀正しさがよい印象になる
第一印象は、言葉以上に大切なこともあります。緊張していても、笑顔であいさつし、目を見て受け答えするだけで、審査官の印象は大きく変わります。
“Hello.” や “Good morning.” という一言だけでも、落ち着いた印象を与えるきっかけになります。
わからないことは、正直に伝える
質問の内容が聞き取れなかったり、意味が分からなかった場合は、無理に答えようとせず、聞き返す勇気を持ちましょう。次のようなフレーズを覚えておくと安心です。
I’m sorry. Could you say that again?(すみません、もう一度言っていただけますか?)
I don’t understand. Can you speak slowly?(わかりません。ゆっくり話していただけますか?)
質問に黙り込んでしまうと、かえって不安に見られることもあります。「分からないことは分からない」と丁寧に伝えるほうが、誠実さとして伝わります。
6.入国審査に失敗するとどうなるの?

「もし入国審査でうまく答えられなかったら、入国できなくなるのでは?」と不安に思っている方もいるかもしれません。
結論から言えば、通常の観光目的で入国し、基本的な受け答えができれば、拒否されることはまずありません。ただし、以下のようなケースでは、追加の確認や、まれに再審査の対象となることもあります。
よくある「追加質問」のケース
入国審査で止められた場合でも、「すぐに入国拒否」というわけではありません。多くは、下記のようなケースで追加の確認が行われるだけです。
- 受け答えがあいまいで、目的がはっきりしない
- 帰国便のチケットを持っていない、または提示できない
- 滞在先の情報が不明確(ホテル名や住所が出てこない)
- 滞在日数が不自然に長く、計画が曖昧
このようなときは、別室(いわゆる“セカンダリー”)に案内されることがあります。そこでは、滞在目的や資金、予定について詳しく質問されることになりますが、きちんと準備していれば冷静に対応できます。
入国が拒否されるケースは非常にまれ
入国拒否となるケースは、以下のような特殊な事情がある場合です。
嘘の申告をした(観光と言いながら、就労が目的など)
入国禁止対象に該当している(過去に重大な違反歴がある)
記載書類に不備がある(ビザの種類の誤り、期限切れなど)
これらは通常の旅行者にはあまり関係ありません。きちんと準備をして、観光や短期滞在の目的を明確に伝えられれば、心配する必要はないのです。
万が一止められたときの対処法
もし別室での対応となった場合も、落ち着いて対応することが最も大切です。
言葉に詰まったり、資料を提示できないと審査が長引く原因になります。以下のような対策をしておくと安心です。
- 宿泊先や日程が書かれたメモを見せる
- eチケットや予約画面を提示する
- 英語に自信がない場合は、I’m not good at English, but I will try.(英語は得意ではありませんが、頑張って伝えます)と伝える
審査官も人間です。落ち着いて誠実に対応すれば、時間がかかることはあっても、入国できないということはほとんどありません。
入国審査をさらにスムーズにするための準備ポイント
入国審査は、質問の答え方だけでなく、事前の準備によっても大きくスムーズさが変わります。英語が不安な方ほど、情報を整理しておくことで安心感が高まります。
英語が不安な人は「書いて見せる準備をする」
英語でうまく説明できなくても、スマホなどで情報を「見せる」ことで十分対応できます。以下のような情報をスマートフォンに保存しておきましょう。
- 宿泊先の住所(ホテル予約確認メールなど)
- 帰国便のチケット(eチケット、予約番号)
- 簡単な旅行スケジュール(メモアプリや紙)
審査官に聞かれたときは、Here is the information.(こちらをご覧ください)と伝えて提示するだけでOKです。
よく使う英単語・フレーズを5つだけ覚えておこう!
すべてを英語で完璧に話せる必要はありません。ただし、よく使う表現を5つ程度覚えておくと、緊張した場面でも安心です。
- Sightseeing(観光)
- Alone / With my friend(ひとりで/友人と)
- Hotel / Airbnb / My friend’s house(宿泊先)
- Return ticket(帰国便)
- I’m sorry, could you say that again?(すみません、もう一度言ってもらえますか?)
これらを最低限の「旅のキーワード」として覚えておくと、入国審査での受け答えが格段に楽になります。
よくあるミスと注意点

緊張して何も話せなくなってしまう
→ 完璧な文章でなくても構いません。キーワードだけでもいいので、何か言葉を返すようにしましょう。
分からないまま、適当に答えてしまう
→ 質問がわからなければ、I don’t understand. や Could you say that again slowly? と素直に伝えることが最も大切です。
パスポートを出し忘れる
→ 審査ブースに着いたら、すぐにパスポートを差し出すのが基本です。カバンの奥にしまったままだと、やや印象が悪くなることがあります。
このように、入国審査では「何を聞かれるか」と「どう答えるか」だけでなく、事前の準備と冷静な対応が大きな鍵になります。少しの準備で、入国はずっと安心でスムーズなものになります。
まとめ|入国審査を不安なく乗り越えるために
今回は『海外旅行の入国審査の流れと質問や会話』を紹介しました。
入国審査は、海外旅行のスタートに立ちはだかる最初の関門ですが、質問のパターンを知っておけば怖がる必要はありません。
この記事を通して、海外旅行がスムーズで心強いスタートになることを願っています!
ほかにも『海外旅行や英会話・英語の勉強法』に関するブログ記事を書いているので、あわせて見てみてください〜!