「経営学部って、どんなことを学ぶの…?」
今回は『経営学部が実際にどんなことをするところか』について紹介します!
なんとなく「社長っぽい」「ビジネスの学部?」というイメージのある経営学部。実は経営学部では、企業やお店がうまく回るしくみをいろんな角度から学びます。
商品をどう売るかを考える「マーケティング」、会社のお金の流れを把握する「会計」、働く人がイキイキと働ける組織づくりを学ぶ「人事・組織論」、会社の方向性を決める「経営戦略」など、実社会に直結する学びがたくさん。グループワークやプレゼンなど、実践的な授業が多いのも特徴です。
この記事では、経営学部の学びの内容や向いている人、将来の進路、そして在学生3人のリアルな大学生活まで詳しく紹介します。
はじめに:経営学部は何をするところ?

「経営って社長になる人が学ぶやつ?」
そんなイメージを持っている人もいるかもしれません。確かに「会社を動かす」ための知識を学ぶのが経営学ですが、じつはもっと幅広く、深くて面白い学びがたくさん詰まっているんです。
経営学部では、企業のしくみや働く人の動き、商品が売れる仕組み、リーダーシップのあり方など、身の回りの“ビジネスのリアル”を理論と実践の両面から学んでいきます。「会社ってどうやって動いてるの?」「どうすれば人やお金、モノをうまく動かせるの?」──そんな疑問に答えてくれるのが、経営学という学問なんです。
この記事では、経営学部で実際に学ぶ内容から、どんな人に向いているのか、卒業後の進路まで、まるっと分かりやすく紹介します!
経営学部で学べること

経営学は、簡単に言えば「組織やビジネスをどううまく動かすか?」を考える学問です。扱うテーマはとても幅広く、大きく分けると以下のような分野に分かれます。
- 経営戦略論:企業の成長や利益の出し方
- マーケティング論:商品やサービスの売り方
- 会計学・財務管理:会社のお金の動きを理解する
- 人事・組織論、リーダーシップ論:人と組織のマネジメント
- 国際経営、イノベーション、SDGs経営:時代に合ったテーマも多い
経営学部では、「企業の成長戦略や利益の出し方」を学ぶのが経営戦略論、「商品やサービスをどうやって売るか?」を考えるのがマーケティング論、「会社のお金の流れ」を学ぶのが会計学や財務管理です。その他にも、人事・組織論、リーダーシップ論、国際経営、イノベーション、SDGs経営など、現代的なテーマにも多く触れます。
経済学部が“社会全体”を数字と理論で捉える学問だとしたら、経営学部は“組織やチーム”をどうマネジメントするかに重点を置いているのが特徴です。
経営学部の授業の特徴と学び方
経営学部の授業は、座学だけでなくグループワークやプレゼンテーションも多く、実践的なスタイルが特徴です。
- 座学(講義)だけではない
- グループワークやディスカッションが多い
- 企業と連携した授業も実施する
- インターンシップや起業体験プログラム

たとえば、マーケティングの授業では「ある企業の新商品をどう売り出すか?」というテーマでアイデアを出し合ったり、経営戦略の授業では「自分が社長ならどう判断するか?」を考えたりすることもあります。企業と連携した授業やインターンシップ、起業体験プログラムがある大学も多く、「実際にやってみる」経験ができるのも経営学部の大きな魅力です。
経営学部に向いている人
経営学部は、「ビジネスに関心がある」「人と関わることが好き」「何かを動かしたい」と思っている人にぴったりの学部です。
- ビジネスやお店に興味がある人
- SNS・広告・ブランド分析が好きな人
- 人と関わるのが好き、チームを動かすのが得意な人
- 将来起業や家業継承を考えている人
SNSや広告を見るのが好きな人、カフェやブランドの経営戦略を分析するのが好きな人、将来起業してみたい人──そんな人には経営学部がとても向いています。
「どうすればお店に人が集まる?」「どんな言葉で発信すれば売れる?」といった視点は、マーケティングのセンスにつながります。
また、「チームをまとめるのが得意」「リーダーになるのが好き」という人も、組織論やマネジメントの学びに力を発揮できます。逆に、「人との関わりが苦手…」「論理だけで物事を考えたい」というタイプの人は、経済学部のほうが向いているかもしれません。
卒業後の進路とキャリア

経営学部を卒業したあとの進路は本当にさまざま。企業の経営に関する知識は、ほとんどすべての業界で活かすことができます。
- 商社:国内外の商品を扱うビジネスの最前線
- メーカー:モノづくり企業での商品企画・営業・管理など
- 広告代理店・マーケティング会社:プロモーションやブランド戦略に関わる
- IT企業:サービス企画、営業、マネジメントなど多様な職種
- コンサルティングファーム:企業の課題を解決するプロフェッショナル職
- ベンチャー企業:少人数で幅広い業務を経験できる
- 起業・独立:自分でビジネスを立ち上げる
- 家業の継承:実家の会社を引き継ぐための知識を活かす
- 大学院進学(MBAなど):経営学をさらに深く学ぶ
商社、メーカー、広告代理店、IT企業、ベンチャー企業、コンサルティングファームなど、業界も職種も多岐にわたります。「将来何がしたいかまだ分からない…」という人にも、広い選択肢を持てるのが経営学部の強みです。
また、起業家やフリーランスとして独立する人もいれば、家業を継ぐ準備のために経営学部を選ぶ人も。さらに、MBA(経営学修士)を目指して大学院へ進むケースもあります。
経済学部との違いは?

よくある疑問として、「経済学部と経営学部ってどう違うの?」という声があります。ざっくり言えば、経済学部は“社会全体のしくみ”を理論とデータで分析する学問で、経営学部は“会社や組織の運営”に特化して学ぶ学問です。
たとえば、「失業率の動向」や「為替の影響」といったマクロな社会問題に興味がある人は経済学部向き。「どうすればこの商品はもっと売れる?」「いいチームってどう作る?」といった現場志向のテーマに興味がある人は経営学部向きです。
『経済学部についての記事』はここに書いています。どちらにするか迷っている人は見てみてください↓
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【経営学部のリアル】3人の大学生の生活からわかる、学び・アルバイト・将来のこと
経営学部って、どんな学生がどんな毎日を過ごしてるの?
パンフレットだけでは分からない“大学生活のリアル”。ここでは、実際に経営学部に通う3人の大学生のエピソードを通して、授業やゼミ、アルバイトや課外活動、そして将来の夢まで、具体的にご紹介します。それぞれ学年も性格もバラバラな3人。きっとあなたに近い誰かが見つかるはずです。
Case 1|1年生・遥香さん(経営学科)
好奇心旺盛なフレッシュマン。興味は「人を動かす仕組み」
遥香さんは高校時代から「人の心を動かすにはどうすればいいんだろう?」ということに興味があり、マーケティングに憧れて経営学部に進学。1年生ではまだ専門的な授業は少ないけれど、「経営学概論」や「マーケティング入門」など、経営の世界をざっくり知ることができる講義を楽しんでいます。中でも印象に残っているのは、「スターバックスの戦略」について学んだ回。「ただのカフェじゃないんだ…!」と感動したそうです。
授業以外では、広告研究サークルに入って、ポスターづくりやSNS運用に挑戦中。友達とチームを組んで、学内コンテストにも応募しています。アルバイトは週に2日、カフェで接客。働きながら「お客さんの反応を見てマーケティングが学べる」と感じることも多く、実地での学びも大切にしています。
将来は、広告やブランディングに関わる仕事をして、人の心を動かす“しかけ”を考えたいという夢があります。「今はとにかく、いろんなことに首を突っ込んで、自分の“好き”を見つけたい」と話してくれました。
Case 2|2年生・大輝くん(経営情報学科)
分析が得意なデータ派。ビジネス×ITで差をつけたい!
理系的な思考が得意だった大輝くんは、「ITスキルをビジネスに活かせる力を身につけたい」と思い、経営情報学科へ。2年生になってからは「情報システム論」や「ビジネス統計」「データベース論」などの授業が増え、プログラミングやデータ分析に本格的に取り組むようになりました。
ゼミでは、グループでWebサービスのビジネスモデルを考えるプロジェクトに参加中。アクセス数の分析や、実際にSNSで広報して反応を見るなど、リアルな実践の中で学んでいます。「数字に裏付けされた戦略の方が説得力がある」と、大輝くんは手応えを感じているようです。
アルバイトは、地元の塾で高校生に数学を教える講師。人に教えることで、論理的な説明の練習にもなるとか。プライベートでは、プログラミングのコンテストやビジネスコンペにも参加していて、週末はよく大学の図書館でコードを書いたり、ビジネス書を読んだりして過ごしています。
将来は、IT系のコンサルティングやデータアナリストを目指していて、夏にはインターンシップにも参加予定。「理屈でビジネスを動かせる人になりたい」と話す彼の目は、とても真剣でした。
Case 3|4年生・千夏さん(国際経営学科)
フィールドに出るのが好き。地域と世界をつなげたい!
千夏さんは、国際経営や観光ビジネスに関心があり、国際経営学科へ。英語が得意で、2年生のときには短期留学でマレーシアに行った経験もあります。「現地の人と話して、国や文化によってビジネスのやり方も全然違う」と実感し、それ以来“現場で学ぶ”ことを大切にしています。
現在はゼミで「地域活性化と観光戦略」をテーマに研究中。実際に観光地を訪れてヒアリングをしたり、地域の人と話したりして、プレゼンや論文にまとめています。授業では「国際マーケティング」「異文化マネジメント」など、グローバルな視点から経営を学ぶ科目を多く履修。英語でのプレゼン課題もあり、日々鍛えられているそうです。
アルバイトは、地域の観光案内所でインバウンド観光客の対応を担当。語学力を活かしながら、実際のビジネスの現場を体験できるのが魅力とのこと。最近は、観光系の企業から内定をもらい、来春からは地域プロジェクトに関わる仕事をスタートさせる予定です。
「現場に出て、人と人をつなぐ仕事がしたい」という想いを大切にしながら、大学4年間で幅広い視野と実践力を培ってきた千夏さん。卒業後がとても楽しみだと語ってくれました。
まとめ:経営学は“人と社会を動かす”学問
今回は『経営学部が実際にどんなことをするところか』について紹介しました。
経営学部では、物が売れる仕組みや人が動く理由、お金の流れ、企業の成長戦略──そういった社会の裏側にある仕組みを、経営学は教えてくれます。
そして何より、経営学部にはいろいろなタイプの学生がおり、自分の興味や得意なことを活かしながら、それぞれの学び方で成長しています。
自分の将来にまだピンときていない人もまずは「ちょっと気になる」「やってみたいかも」という気持ちを大切にしてください。
ほかにも『大学受験の勉強法や進路・志望校』について掲載しています!
実際の大学生の意見を元に、高校生のうちに「どんなふうに学びたいか」「将来どんな働き方をしたいか」を考えてみると、経済学部での過ごし方もイメージしやすくなるはずです。このブログが、あなたの進路選びの助けになれば嬉しいです。