情報学部・データサイエンス学部では何を学ぶ?|AI・プログラミング・将来性をわかりやすく解説

「AI(人工知能)」や「データサイエンス」──ニュースやSNSでよく聞くけれど、実際どんなことを学ぶのか分からない。
そんな人も多いのではないでしょうか。

今回は、データで未来をつくる学部『情報学部・データサイエンス学部』を紹介します。

情報学部・データサイエンス学部は、データとテクノロジーを使って社会の課題を解決する力を育てる学部です。
プログラミングや統計、AI(機械学習)などの技術を学びながら、医療・経済・環境・教育といった幅広い分野に応用していきます。
「理系だけど社会にも関わりたい」「AIやデータを使って未来を変えたい」──そんな想いを持つ学生にぴったりの学びです。

情報学部・データサイエンス学部で学べる内容、授業の特徴、就職・将来性、在学生のリアルな大学生活まで詳しく紹介します。
「AIの時代に役立つ学びがしたい」と思っている人は、ぜひ最後まで読んでみてください!

1. 情報学部・データサイエンス学部とは?

「AI(人工知能)」や「データサイエンス」という言葉をニュースで耳にすることが増えた今、社会のあらゆる分野で“情報を扱う力”が求められています。
情報学部・データサイエンス学部は、まさにその時代の中心にある学部です。

これらの学部では、コンピュータやデータを活用して、社会の課題を解決する方法を学びます。
プログラミングや統計学、AI・機械学習などの専門知識を身につけながら、
医療・教育・経済・環境など、実社会の幅広い分野に応用していくのが特徴です。

理工学部の中の「情報系学科」と違い、データサイエンス学部では数理的な分析や社会的な応用力に重点を置くケースも多く、
「理系×社会」をつなぐ橋渡しのような存在になっています。

つまりこの学部は、データを読み解き、仕組みをつくり、未来をデザインする人材を育てる学部なのです。

2. 学べる内容と授業の特徴

情報学部・データサイエンス学部では、文系・理系の枠を超えた幅広い知識を身につけます。
ここでは、主な学びの分野と特徴的な授業スタイルを紹介します。

プログラミング・アルゴリズムの基礎

まずは、情報を扱う“言語”を理解するために、PythonやC言語などのプログラミングを学びます。
単にコードを書く技術だけでなく、効率的に問題を解くための思考法(アルゴリズム)を鍛える授業も行われます。
最初は難しく感じる人も多いですが、課題を通して少しずつ「自分で作れる楽しさ」を実感していきます。

データ分析・統計・AI(人工知能)

次に、実社会のデータを分析するスキルを学びます。
統計学や機械学習、データベースの使い方を通して、「数字から意味を読み取る力」を育てます。

たとえば、売上データから購買傾向を分析したり、交通データから渋滞を予測したりと、
実際のデータを使った演習が多いのが特徴です。

AI分野では、ディープラーニング(深層学習)や自然言語処理(ChatGPTのような技術)を学ぶ授業もあり、
最先端のテクノロジーに触れられる環境が整っています。

情報と社会を結びつける授業

情報学部では、「技術」だけでなく「社会でどう活かすか」を重視します。
情報倫理・デジタルリテラシー、プライバシー保護、メディアの仕組みなど、
人と情報との関わり方を考える授業も多くあります。

また、データサイエンス学部では、行政や企業と連携したプロジェクト型授業が増えており、
学生が実際の課題(たとえば観光データ分析や医療データ活用)に取り組む機会もあります。

数学や統計の基礎

情報やデータを扱うためには、数学の基礎も欠かせません。
特に「確率」「線形代数」「微分積分」「統計学」などは、多くの授業の土台になります。
文系出身の学生でも基礎からサポートするカリキュラムが整っている大学が多いので、
数学が少し苦手でも安心して学べます。

3. 実際の研究テーマ・プロジェクト例

情報学部・データサイエンス学部の魅力は、「理論」だけでなく「実践」も重視していることです。
授業で学んだプログラミングや統計の知識を使って、実際に社会の課題をデータで解き明かす研究やプロジェクトが行われています。

たとえば次のようなテーマがあります。

AI・機械学習の応用研究

  • 画像認識を用いた医療診断サポート(がん細胞やレントゲン画像の自動解析)
  • 音声データからの感情分析や発話認識
  • SNS投稿のテキストデータを分析し、トレンドや感情を可視化する研究

これらの研究では、AIの仕組みを理解するだけでなく、データをどう扱い、どんな社会的価値を生み出すかが重視されます。

データで社会を分析する研究

  • 地域の交通データを活用して混雑を緩和するシステムを提案
  • 気象データや衛星画像を使った環境変化の分析
  • スマートシティ(IoTを活用した都市管理)のデータ設計

このように、情報を“数字”として扱いながらも、その背景にある社会や人の行動を理解する力が求められます。

人と情報の関係を探る研究

  • SNSの拡散構造を調べて「なぜデマが広がるのか」を分析
  • 学習支援アプリのデザインを通して、使いやすさ(UX)を研究
  • デジタルメディアが若者の価値観に与える影響を調査

こうした研究は、情報学が単なる「理系の学問」ではなく、心理学・社会学・経済学などとも関わる学際的な分野であることを示しています。

4. 向いている人はどんなタイプ?

情報学部・データサイエンス学部は、単に「プログラミングが得意な人」だけの学部ではありません。
ここでは、どんな人がこの学部で力を発揮できるのかを紹介します。

① 論理的に考えるのが好きな人

データやプログラムは、ひとつの答えにたどり着くまでの過程が大切です。
筋道を立てて考えたり、「なぜそうなるのか」を探るのが好きな人は、この学部にぴったりです。

② 社会や人の動きを“データで見てみたい”人

ニュースや日常の出来事を「数字や仕組み」で分析してみたい人も向いています。
たとえば「なぜこの商品が売れるのか」「SNSで情報が広まる理由」など、
現実の現象をデータから読み解くのが好きな人には刺激的な環境です。

③ 新しい技術にワクワクできる人

AI・IoT・ビッグデータなど、情報学は常に進化しています。
「新しいツールを試してみたい」「技術で社会を便利にしたい」という探究心を持つ人に向いています。

④ コツコツ努力できる人

プログラミングやデータ分析は、最初はうまくいかないことの連続です。
「失敗しても原因を考えて試し続ける」ことが大切で、地道な努力を積み重ねられる人が成長します。

情報学部・データサイエンス学部は、「理系的思考」と「社会を見るまなざし」の両方が求められる場所です。
数字の裏にある“人や社会のストーリー”に興味を持てる人こそ、この分野で大きく活躍できます。

5. 将来の進路・就職先

情報学部・データサイエンス学部の大きな魅力は、あらゆる業界で求められるスキルが身につくことです。
データを扱える人材は今、IT業界だけでなく金融、メーカー、商社、行政など、ほぼすべての分野で必要とされています。

  • IT・ソフトウェア業界:システムエンジニア(SE)、プログラマー、データエンジニア
  • データ分析系職種:データサイエンティスト、アナリスト、リサーチャー
  • 金融・コンサル業界:リスク分析、経営戦略、マーケティング分析など
  • メーカー・商社などの一般企業:生産管理や営業支援にデータを活用する職種
  • 公務員・研究職:行政データの分析や、社会問題を解くための研究に携わる道も

AI技術の発展により、「データを使って課題を見つけ、解決できる人」は今後ますます重宝されます。
たとえば「AIを使って医療の診断を効率化する」「防災データから災害リスクを予測する」など、
自分の興味ある分野と情報技術を掛け合わせたキャリアを描けるのがこの学部の魅力です。

資格・スキルもキャリアの強みに

在学中に取得を目指す人が多い資格としては、次のようなものがあります。

  • 基本情報技術者試験・応用情報技術者試験(国家資格)
  • 統計検定・データサイエンティスト検定
  • Python・SQLなどのプログラミングスキル
  • TOEIC・英語資格(グローバルIT企業を目指す場合に有利)

こうしたスキルは文系理系を問わず評価されるため、卒業後の選択肢が非常に広いのが特徴です。
近年では、AIコンサルタントやDX推進担当など、企業のデジタル戦略を支える新しい職種も登場しています。

6. 情報系学部で得られるスキルと将来性

情報学部・データサイエンス学部で学ぶことは、単なる専門知識ではありません。
社会のあらゆる場面で通用する、*問題を見つけて、データで解決する力”が身につきます。

実践的なスキルが身につく

プログラミング・データ分析・AI技術などのスキルはもちろん、
実際の課題にデータをどう活かすかを考える「応用力」が育ちます。
グループワークや研究発表を通じて、論理的思考力・プレゼン力・チームで働く力も自然と鍛えられます。

どの業界でも求められる人材に

今の社会では、ほぼすべての業界が「デジタル化」「AI活用」を進めています。
そのため、情報系の知識を持つ人材は、IT企業だけでなく、金融・商社・製造・教育・行政など幅広い分野で必要とされています。
とくにデータをもとに意思決定を行う「データリテラシー」のある人は、将来のリーダー候補として高く評価されます。

将来性の高さも魅力

国も「数理・データサイエンス・AI教育」を推進しており、多くの大学が情報系の新学部を設立しています。
それだけ、“データで社会を動かす力”がこれからの時代の基礎教養になるということ。
情報学部・データサイエンス学部で得られる知識と経験は、どんな職業に就いても武器になります。

7. 在学生のリアルな大学生活|3人の学生に聞いてみた!

情報学部・データサイエンス学部の学生たちは、日々新しい技術に触れながら、自分の興味を追求しています。
ここでは、実際の大学生活をイメージできるように、3人の在学生の例を紹介します。

情報学部2年・女性|データ分析サークルで実践力を磨く

1年次はPythonや統計の基礎をしっかり学び、2年からはデータ分析サークルに所属。
コンビニの売上データをもとに購買傾向を分析するプロジェクトに参加しています。
授業以外でも、学んだことを実際に使う機会が多く、「データが現実を変える」感覚を実感しているそうです。
休日は友達とカフェ巡りをしながら、最新のAIニュースをチェックするのが習慣。

データサイエンス学部3年・男性|企業インターンでAIモデルを開発

3年次には、大学の授業で学んだ機械学習を活かし、企業インターンでAIの開発プロジェクトに参加。
交通データを分析して混雑を予測するシステムづくりに携わっています。
ゼミではPythonでデータを可視化し、発表資料を英語で作成することも多く、実践力+国際感覚が自然に身につくと話していました。

情報学部4年・女性|卒論でSNSの情報拡散を研究中

卒業研究では「SNS上のデマ情報がどのように拡散するか」をテーマに、投稿データを収集・分析。
プログラミングだけでなく、社会心理学やメディア論の視点も取り入れながら研究を進めています。
将来は「人と情報の関わり方をよりよくしたい」との思いから、IT企業の企画職を目指して就職活動中。
技術と社会を結びつける学びにやりがいを感じているそうです。

情報学部・データサイエンス学部の大学生活は、
「パソコンの前に座ってひたすらコードを書く」というイメージよりも、人や社会と関わりながらデータを活かす実践的な学びにあふれています。
チームでの発表や、企業との共同研究など、刺激的な日々を過ごす学生が多いのが特徴です。

まとめ|「データで未来を動かす力」を育てる

情報学部・データサイエンス学部は、コンピュータを「使う人」ではなく、「活かす人」になるための学部です。
プログラミングやAI技術を学びながら、社会の課題をデータの力で解決する。
そんな“現代の探究者”としての視点が、この学部で育まれます。

授業や研究を通して身につくのは、単なる技術力だけではありません。
「なぜ」「どうすれば」を考え抜く思考力、チームで議論しながら新しい仕組みをつくる発想力、
そして「データを使って社会をより良くする力」です。

もしあなたが、
「AIやデータに興味がある」「数字の裏にある“人の動き”を読み解いてみたい」
そう思うなら、情報学部・データサイエンス学部はきっとあなたの可能性を大きく広げてくれるはずです。

>

"賢く×可愛く"を叶える『はなの勉強部屋』

現役理系大学生が運営しているブログ、はなの勉強部屋。“可愛く”ד賢く”をモットーに投稿しています。これからみなさんの学生生活や勉強に役立つ情報更新していきますので、よろしくお願いいたします!

CTR IMG