「テスト効果」とは?記憶に残る勉強法5選を科学的に紹介!

「勉強したのに全然記憶に残らない…」そんなふうに思ったことはありませんか?

ただノートを読むだけや、教科書を何度も見直すだけでは、なかなか成績が伸びないという経験があるかもしれません。

そんな時に役に立つのが「テスト効果」という方法です。

今回は『テスト効果と勉強への応用方法』について紹介しました。

この記事では、テスト効果を活用した具体的な勉強法や、日々の学習にどのように取り入れるかについて、わかりやすく解説します。

 
はな
勉強がもっと楽に、そして確実に成果を出しちゃいましょう〜!

記憶に残りやすくなる勉強法「テスト効果」とは?

「テスト効果」とは、自分でテストをすることで記憶が強化され、忘れにくくなるという心理学の研究から得られたものです。

たとえば、何かを覚えたいとき、ただノートや教科書を何度も読むよりも、自分で問題を作って解いたり、覚えたことを思い出そうとしたりする方が、記憶が長く続くということです。

テストを通じて勉強すると、単なる暗記とは違って、覚えた知識がしっかり頭に残るだけでなく、理解も深まります。しかも、テスト本番でも緊張しにくくなるというメリットもあるんです。

 
先輩
勉強した内容を頭に定着させるために、「自分でテストすること」がとても効果的ということだね。
 
はな
「具体的な勉強方法」も記事の後半に書いているので、気になるところから読んでみてください!

自分でテストをする効果

自分でテストをすることによって、様々な効果を得ることができます。

  • 記憶の定着が良くなる
  • 自分の弱点がわかる
  • 忘れるスピードが遅くなる
  • 勉強した内容の理解が深まる
  • テストに慣れることができる

それぞれの効果について、詳しく説明しますね。

1. 記憶の定着が良くなる  

テスト効果の一番大きな特徴は、記憶が長く続くことです。たとえば、歴史の出来事や英単語を覚えたあと、すぐにそれをテストして自分が覚えているか確認することで、ただ読むだけの勉強よりも長く覚えられるようになります。

これは、テストを通じて自分の頭の中から情報を思い出すことで、記憶が強化されるためです。テストをするたびに、脳が「この情報は重要だ」と判断し、より確実に覚えられるようになります。

2. 自分の弱点がわかる  

テストをすると、どこが得意でどこが苦手かがはっきりします。例えば、数学の問題を解いたとき、間違えたところや解けなかった問題は、自分がまだ理解できていない部分です。

このように、自分の弱点を見つけて補強できるのがテスト効果のもう一つの大きなメリットです。逆に、できた問題や覚えていた内容は、「ここは大丈夫だ」と安心して次に進めます。これにより、効率的に勉強を進めることができます。

 3. 忘れるスピードが遅くなる  

普通、勉強した内容は時間がたつとだんだん忘れてしまいます。しかし、テスト効果を利用して、定期的に自分をテストすることで、忘れるスピードを遅くすることができます。

例えば、テストをすることで一度忘れかけた情報を思い出すと、その情報が頭の中で「復活」します。これを何回も繰り返すことで、記憶が強くなり、忘れにくくなるのです。

4. 勉強した内容の理解が深まる

テストをすることで、ただ表面的に覚えるだけでなく、内容を深く理解することができます。

例えば、数学の公式をただ覚えるだけでなく、その公式を使って問題を解くことで、使い方や意味がしっかりと理解できるようになります。実際に問題を解いてみると、自分が何を理解していて、何をまだ理解できていないかがわかります。

5. テストに慣れることができる

テスト効果を利用して、普段から自分でテスト練習をしていると、実際の試験にも慣れやすくなります。テストの形式や出題パターンに慣れておくことで、試験本番での緊張を減らし、実力を発揮しやすくなります。

 
先輩
自分でテストをしてみることで、かなりの効果が出るんだね。

[実際どうする?]テスト効果を利用した勉強方法

実際にテスト効果をどのように勉強に活かすのがいいのかを紹介します。

さまざまな方法があるので、状況や教科にあわせて使い分けてみてください。

  1. 過去問や模擬問題を解く
  2. 自作のテスト問題を作る
  3. フラッシュカードを使う
  4. 友達とクイズ形式でテストする
  5. オンラインのテストツールを活用

1. 過去問や模擬問題を解く

実際の試験に近い形式で練習する方法です。過去に出された試験問題や模擬試験の問題を解いて、テスト本番に備えることができます。

過去問や模擬問題は、学校や教科書の付録に付いていることが多いです。問題を解き終わったら、必ず答え合わせをして、間違えたところをしっかり復習することが重要です。時間を計って、本番のような緊張感を持ちながら解くと、より効果的な勉強ができます。

2. 自作のテスト問題を作る

自分でテスト問題を作成し、学んだ内容を深く理解する方法です。教科書やノートから重要なポイントを選んで、テスト形式にすることで、記憶に残りやすくなります。

たとえば、歴史の年号を覚える際には「○○年に起こった出来事は何か?」というような問題を作り、その後自分で解いて確認します。問題を作成する過程で、自然と内容が整理され、理解が深まります。

3. フラッシュカードで確認をする

単語カードを使ったテストは、暗記科目や短い情報を覚えるのに効果的です。カードの片面に質問やキーワードを書き、裏面に答えを記載します。

このカードをランダムにシャッフルし、一枚ずつ自分にテストをします。手軽に持ち運べるため、通学中や短い休憩時間でもテストを実施できる点が便利です。

4. 友達とクイズ形式でテストする

友達と一緒に問題を出し合う方法も効果的です。お互いに質問し合うことで、リラックスした環境で楽しく学習ができ、思いがけないポイントも発見できます。

友達と重要なポイントに基づいて問題を作成し、交互にクイズ形式で出し合います。答えられなかった問題は、その場で友達に説明してもらうことで、さらに深い理解が得られます。

5. オンラインのテストツールを活用

スマートフォンやパソコンを使って、オンラインでテストを作成したり、既存のクイズを解いたりすることも可能です。勉強アプリやサイトを利用して、学んだ内容をクイズ形式でテストできます。

アプリを使うと、テスト結果がすぐに確認できるため、効率的に間違えた部分を復習することができます。デジタルツールを活用することで、手軽にテスト効果を得ることが可能です。

「テスト効果」に関する科学的な実験

テスト効果に関する代表的な研究は、心理学者のHenry L. Roediger IIIとJeffrey D. Karpickeが2006年に行ったものです。この実験では、テストを学習の一環として活用することが、単に繰り返し学習するよりも記憶に良い影響を与えるかを検証しました。

実験の参加者は大学生で、彼らに短い科学的な文章を読ませ、その後どれだけ内容を覚えているかをテストするという流れでした。学習後、参加者は三つのグループに分けられました。

一つ目のグループは、文章を繰り返し読むだけでテストは行いませんでした。このグループでは、学習内容を何度も確認することで記憶に残すことを狙ったのです。二つ目のグループは、文章を読んだ後に、その内容を思い出すテストを行いました。ここでは、学習内容を引き出すプロセスそのものが記憶を強化すると仮定されました。三つ目のグループは、繰り返し読む方法とテストを受ける方法を組み合わせました。

参加者の記憶の保持率を確認するために、文章を読んだ直後に5分後、2日後、1週間後という異なるタイミングで再度テストを実施しました。この段階的なテストは、時間が経つにつれてどれだけの情報が記憶に残っているかを確認する目的で行われました。

実験の結果、5分後のテストでは、文章を繰り返し読んだグループが最も良い成績を収めました。しかし、時間が経つとともにその成績は低下し、2日後や1週間後にはテストを受けたグループの方が優れていることが判明しました。特に、文章を繰り返し読むだけのグループは短期的には効果があったものの、長期的には忘却が進み、記憶保持率が低下しました。一方で、学習後にテストを受けたグループは、長期間にわたって内容を保持する傾向が見られました。

この結果から、テストを受けることは単に学習内容を反復するよりも、記憶を長期的に保持するのに効果的であることがわかりました。特に、短期的な効果に限らず、学習内容を長期間記憶にとどめるためには、テストを用いた方法が有効であることが実証されたのです。この研究は、学習においてテストが重要な役割を果たすことを強調し、テストを単なる評価手段としてだけではなく、学習プロセスそのものに組み込むことの重要性を示しました。

テスト効果と勉強方法についてのまとめ

今回は『テスト効果と勉強への応用方法』について紹介しました。

テスト効果には、記憶の定着が良くなること、自分の弱点がわかること、忘れにくくなること、理解が深まること、そしてテスト慣れするという効果があります。こうした効果を利用して、テストを勉強の一部として活用することが、成績アップに繋がります。

ぜひ実践して、成績向上に役立ててください〜

ほかにも『成績があがる勉強法』を紹介しています。

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