OBOG訪問って、気になるけれど「何を話せばいいの?」「マナーってどこまで必要?」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
今回は『OB・OG訪問のやり方や注意点』を訪問先の探し方やマナー・おすすめサイトや質問例まで解説します!
OBOG訪問は、企業で実際に働いている先輩に直接話を聞ける貴重な機会です。企業研究や志望動機の深掘りに役立つのはもちろんのこと、説明会やWebサイトでは見えにくいリアルな情報にふれることで、働くことへの理解が深まります。
基本的には選考に直結する場ではありませんが、訪問時の言動や姿勢が企業側の印象に影響を与える可能性もあるため、社会人と接する場としての意識は大切です。
1.OBOG訪問とは?

「OBOG訪問」とは、自分の大学を卒業し、企業で活躍している先輩(OB・OG)に直接話を聞くことができる、就職活動の機会です。説明会やネットの情報だけではわからない、「現場のリアルな声」を聞けることが最大の魅力です。
1対1での面談が一般的で、対面やオンラインで30分〜1時間ほど。仕事の具体的な内容や社内の雰囲気、キャリアパスの考え方など、自分の将来像を描くヒントがたくさん得られます。
- 企業の実態の理解が深まる
- ESや面接での発言に説得力が出る
- 自分に合った企業かどうかを見極められる
- 早期選考やリクルーター面談のきっかけになることもある
実際に働いている先輩の体験談は、企業研究を一段深いレベルに引き上げてくれます。志望動機や自己PRを考える際にも、「〇〇さんのお話を通じて感じたこと」など、説得力のあるエピソードとして活用することができます。また、職場の雰囲気や働き方を具体的に知ることで、自分との相性を見極める判断材料にもなります。
企業によっては、訪問がきっかけでリクルーターとの面談や早期選考に進むケースもあります。ただし、これはあくまで“プラスα”であり、基本は「学ぶ姿勢」が大切です。
最初は緊張するかもしれませんが、多くの先輩が「後輩を応援したい」という思いで時間を割いてくれます。
2.OBOGの探し方

OBOG訪問を始めるにあたって最初の壁になるのが、「どうやって先輩を探せばいいのか」という点です。ですが、大学生であれば、意外と身近なところにOBOGとのつながりは存在しています。
- 大学のキャリアセンターを利用する
- ゼミやサークルの先輩に紹介してもらう
- 卒業生ネットワークや校友会を活用する
- SNSやOBOG訪問マッチングサービスmatcherなどを活用する
- 企業側が紹介してくれることもある
大学のキャリアセンターでは、OBOGの連絡先リストを保管していたり、訪問の申し込みをサポートしてくれる場合があります。まずは一度、キャリアセンターに相談してみるのがおすすめです。
また、ゼミやサークルのつながりから先輩を紹介してもらうのも有効です。直接の知り合いでなくても、「〇〇企業に行った先輩がいるよ」と紹介してもらえることもあります。
さらに、大学の卒業生ネットワークや、企業のOBOG訪問制度を通じて紹介を受けられるケースもあります。


最近では、OBOG訪問に特化したサービス「matcher(マッチャー)」を使って、社会人と学生がマッチングするケースも増えています。
matcherでは、社会人が自分の経験や相談に応じられるテーマを提示しており、それに対して学生が応募するスタイルなので、「相談してみたい社会人」を見つけやすいのが特徴です。企業名で検索できるほか、幅広い業界の先輩とつながるきっかけになります。
また、企業によっては、「OBOG訪問はこちらから申し込めます」といった案内を採用ページに掲載していることもあるので、興味のある企業の公式サイトは定期的にチェックしておきましょう。
先輩たちもかつては同じように悩みながら就活をしてきた仲間です。誠実な姿勢でお願いすれば、多快く引き受けてくれます。
3.OBOG訪問の準備とマナー

OBOG訪問を実りある時間にするためには、事前の準備や当日のマナーが欠かせません。緊張するかもしれませんが、誠実な姿勢と気配りが先輩からの印象や会話をより良いものにします。
① 訪問前の準備を丁寧に行う
OBOG訪問は、「どれだけ準備したか」がそのまま充実度に表れます。まずは、相手の部署や経歴、企業の事業内容やニュースなどを調べておきましょう。企業理解を深めておくことで、会話にも自然と深みが出てきます。
また、自分自身の簡単な自己紹介や聞きたいことを事前に整理しておくのも大切です。質問は5〜10個ほどメモしておくと安心ですし、「何を一番知りたいのか」を明確にしておくと、限られた時間でも有意義な会話ができます。
② アポイントの取り方に気を配る
先輩への訪問依頼は、メールで丁寧に伝えるのが基本です。相手は初対面で、なおかつ社会人。だからこそ、丁寧さとわかりやすさの両方を意識しましょう。メールには、
- 自分の所属(大学・学部・学年・名前)
- 連絡した理由(企業理解を深めたいため など)
- 面談の希望日時や所要時間(30〜60分程度)
- オンライン or 対面の希望(どちらでも可、など)
などを簡潔に書きます。
OBOG訪問のアポイントを取る際のメールの例文を紹介します。
(※例文はコピーペーストして使って大丈夫です。)
件名:OBOG訪問のお願い(〇〇大学・氏名)
〇〇株式会社
〇〇部 〇〇様
はじめまして。〇〇大学〇〇学部〇年の〇〇と申します。
現在、貴社への就職を志望し、企業研究を進めております。
つきましては、実際に現場でご活躍されている先輩の声を伺いたく、
お時間をいただきOBOG訪問の機会をお願いできないかと思い、ご連絡いたしました。
ご多用のところ恐れ入りますが、30分〜1時間程度、お話を伺えますと幸いです。
対面・オンラインいずれでも対応可能です。ご都合の良い日時がございましたらご教示ください。
どうぞよろしくお願いいたします。
〇〇大学〇〇学部〇年
氏名
メールアドレス:〇〇〇〇
電話番号:〇〇〇-〇〇〇〇
メールは緊張するかもしれませんが、「失礼のないように丁寧に伝える」ことを心がければ、しっかり想いが伝わります。
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③ 当日の服装・態度に注意する

OBOG訪問当日は、清潔感のある服装で臨みましょう。 対面の場合はスーツが基本ですが、企業や訪問形式によってはビジネスカジュアルでも構いません。オンライン面談の場合も、背景や明るさ、通信環境などに気を配ると好印象です。
面談の始めには明るく丁寧な挨拶をし、相手の話を真剣に聞く姿勢を大切に。適度にうなずいたり、メモを取ったりすることで、誠意が自然と伝わります。
また、終了時間が近づいたら「そろそろお時間ですので…」と自分から声をかけると、社会人としてのマナーもしっかりアピールできます。
④ 訪問後には必ずお礼を伝える
面談が終わったら、その日のうちにお礼のメールを送りましょう。
形式的な文面だけでなく、「どんな話が印象に残ったか」や「今後にどう活かしたいか」といった具体的な感想を添えると、誠実な印象がより強まります。
本日はご多用のなか、OBOG訪問の機会をいただき誠にありがとうございました。
お話のなかで特に印象に残ったのは、「〇〇の場面でやりがいを感じた」というエピソードでした。〇〇様のように社会に貢献できる仕事に魅力を感じ、志望意欲がさらに高まりました。
今後の就職活動にしっかりと活かしてまいります。本当にありがとうございました。
このような感謝のひと言が、今後のつながりや信頼につながることもあります。小さな一歩が、大きな差になることもあるのです。
4 .OBOG訪問で聞くべき質問リスト10

OBOG訪問では、せっかくの貴重な時間を最大限に活かすためにも、「何を聞くか」が非常に重要です。もちろん、自分の聞きたいことや気になることを質問するのが大切です。
それに加えて、ただ漠然と話を聞くだけではなく、自分なりに興味や関心を持ったテーマについて質問を用意しておくことで、会話に深みが出ますし、相手にも真剣さが伝わります。
OBOG訪問でよく聞かれている質問の中から、会話の流れを意識して整理したおすすめの質問リストです。
① 今の仕事内容に関する質問
- 現在の仕事内容について、具体的に教えていただけますか?
- 1日の仕事のスケジュールや働き方のスタイルを教えてください。
- やりがいを感じる瞬間、または大変だと感じるときはどんなときですか?
② 働いてみないとわからない企業の実態に関する質問
- その企業を志望した理由は何ですか?
- 他社ではなく、この会社を選んで良かったと思う点はありますか?
- 入社前と入社後でギャップを感じたことはありますか?
- 職場の雰囲気やチームの関係性について、どのように感じていますか?
- この会社で働くうえで大切だと感じる価値観やスキルは何ですか?
- 今後のキャリアプランや、どんな働き方を考えていますか?
- 就活中にやっておいて良かったこと、やればよかったと感じることはありますか?
まずは仕事内容や働き方など、「現在」のことから話を始めると自然です。
これらの質問は、「実際にその企業で働く人にしかわからない」ような情報を引き出すことができるのがポイントです。特に、志望動機や自己PRに関わる話題(企業の魅力・入社理由・職場の雰囲気など)は、ESや面接で使えるヒントが得られることが多いため、優先的に聞いておくとよいでしょう。
また、質問をするときは、「なぜそのことを聞きたいのか」も簡単に伝えると、より丁寧な印象になります。
例:「働く環境についてイメージを具体的に持ちたいと考えているので、職場の雰囲気について教えていただけますか?」
OBOG訪問は、情報を“受け取る”だけでなく、“対話を通じて考えを深める”場でもあります。型にはまった質問だけでなく、相手の話に合わせて柔軟に問いかけを変えたり、気になったことをその場で深掘りしたりすることも大切です。
5.OBOG訪問で注意するべきこと

OBOG訪問は、企業で働く先輩からリアルな話を聞ける貴重な機会です。説明会やナビサイトでは見えにくい、仕事の本音や職場の雰囲気を知ることができる場として、多くの就活生にとって大きなヒントになります。
基本的には選考に直結するものではありませんが、企業によってはリクルーター面談や早期選考のきっかけになることもあります。また、ちょっとした言動が相手の記憶に残ることもあるため、「社会人との接点のひとつ」として丁寧に向き合うことが大切です。
ここでは、OBOG訪問に臨む際に、気をつけたい5つのポイントを紹介します。
① 丁寧な言葉づかいと、ちょうどよい距離感を心がける
OBOGは、自分と同じ大学の先輩ではありますが、今は企業の一員として働いている社会人です。年齢が近いと親しみを感じやすいですが、言葉づかいや接し方に少し気を配るだけで、誠実な印象を与えることができます。
かしこまりすぎる必要はありませんが、敬語や挨拶など、基本的な礼儀を忘れずに。相手を「一人の社会人」として尊重する姿勢が、何より大切です。
② 企業については事前に調べる。ある程度の準備が必要
せっかく先輩の時間をもらって話を聞けるのですから、「どんなことを聞きたいのか」「なぜこの企業に興味を持ったのか」など、自分なりの目的をはっきりさせておきましょう。
企業の事業内容やOBOGの部署、担当業務などを事前に調べておくと、会話も深まり、相手にも準備してきた誠実さが伝わります。
③ 自分の話ばかりにならないように注意

OBOG訪問では、自分のアピールをする必要はありません。「話を聞きに来た」というスタンスで臨むことが基本です。
自分の関心や考えを伝えるのは大事ですが、そればかりになってしまうと、相手の経験や考え方を深く知ることができません。話を聞いたあとには、「〇〇さんはどう感じましたか?」と相手に問いかけるなど、双方向の会話を意識しましょう。
④ 質問の内容にも気をつけよう
「この会社、激務って本当ですか?」「選考に通るコツってありますか?」といった質問は、相手にどう受け取られるか注意が必要です。
気になる話題ではありますが、OBOG訪問はあくまで「その会社で働く人の価値観やリアルな経験を知る場」です。働き方ややりがい、キャリアの考え方など、相手の話を引き出すような前向きな質問を意識してみてください。
⑤ 時間と感謝の気持ちは忘れずに
社会人にとって、時間を守ることは当たり前のマナーです。開始時刻には余裕を持って準備を整え、終了時間が近づいたら自分から切り上げるなど、相手への配慮を忘れないようにしましょう。
また、訪問後はなるべく当日中にお礼のメールを送るのがマナーです。「〇〇のお話がとても印象に残りました」など、一言感想を添えるだけでも、感謝の気持ちがぐっと伝わります。
まとめ

今回は『OB・OG訪問のやり方や探し方』などを紹介しました。
OBOG訪問は、企業理解を深めるだけでなく、社会人との信頼関係を築く最初の一歩でもあります。ただ話を聞くだけで終わらせるのではなく、相手への敬意や目的意識、そして感謝の気持ちを持って臨むことで、学びの質は大きく変わります。
このブログでは、自己分析の進め方やESの書き方、Webテストの対策法など『就活生に役立つ情報』をわかりやすくまとめています。
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