共通テストの数学は、範囲が広いうえに新課程対応もあって、
「とりあえず問題は解いているけど、この勉強で本当に合っているのかな…」と不安になりやすい科目です。
数学ⅠAは全分野が必答、数学ⅡB・Cは選択問題もあるので、
なんとなく勉強していると「どの分野も中途半端」のまま時間だけ過ぎてしまう、ということも起こりがちです。
この記事では、『共通テスト数学の勉強法』をまとめました。
数学ⅠAと数学ⅡB・Cに分けて整理しながら
- 各分野の基本的な勉強の進め方
- B・Cで「どの分野を軸にするか」を決めるときの考え方
- 計算力アップとミスを減らすための工夫
- 本番を見すえた時間配分と、1年間の勉強スケジュールのイメージ
どこに力を入れれば効率よく点数が伸びるのかを知りたい人は、ぜひ自分の状況と重ねながら読んでみてください。
共通テスト数学の特徴と「新課程」で気をつけたいこと

まずは、共通テスト数学がどんな試験なのかをざっくり整理しておきましょう。
共通テストの数学は、次の2つに分かれています。
- 数学Ⅰ・数学A(70分/100点)
- 数学Ⅱ・数学B・数学C(70分/100点)
新課程(2025年度入試〜)では内容や構成が少し変わっていて、
- 数学ⅠAは「大問4つ・すべて必答」
- 数学ⅡB・Cは「大問7つ中6つを解答(Ⅱが必答、B・Cは選択)」
という形になっています。
① 数学ⅠAは「全部の分野をまんべんなく」
② 数学ⅡB・Cは「Ⅱの必答+B・Cのどの分野を軸にするか」を考える
この2つを意識しておくと、勉強の方向性がブレにくくなります。
数学ⅠAの勉強法|抜けを作らないことが重要

数学ⅠAは、どの分野も必ず出題されるので、「ここは捨てるからノータッチ」という作戦がほとんど通用しません。
① まずは教科書レベルを全部一周する
よくあるパターンとして、「二次関数や三角比はそこそこできるけれど、場合の数・確率や図形の性質、データの分析がほぼ手つかず…」という「穴だらけ」の状態で共通テストを迎えてしまうケースがあります。
そうならないために、まずは以下の分野を、教科書+学校ワークレベルで1回すべて触ることが大事です。
- 数と式
- 二次関数
- 図形と計量(三角比)
- データの分析
- 場合の数と確率
- 図形の性質
解説を見ればわかるレベルではなく、「問題を見たら自分で式を立てて最後まで解ける」レベルまで学習しましょう。
② 基礎問題集で「どの分野も6〜7割は解ける」状態にする
教科書だけだと演習量が少ないので、
- 学校指定の問題集
- 市販の基礎問題集(共通テスト対応ならなお良し)
などを使って、基本パターンを一通りこなすイメージで進めていきます。
この段階では、「全部満点を目指す」より「どの分野も6〜7割は解ける」状態を目標にするのがおすすめです。
ある分野だけ満点近くて、別の分野がほぼ0点
という状態より、
すべての分野で「そこそこ取れる」ほうが共通テストでは安定します。
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③ データの分析・場合の数は、共通テスト形式で慣れておく
新課程で比重が上がった、
- データの分析(外れ値・仮説検定の考え方など)
- 場合の数と確率(期待値など)
は、グラフや表、文章を読みながら式を立てる問題が多いです。
- 共通テストの過去問
- 共通テスト対策用の問題集(数学ⅠA)
を使って、「読みながら数字を整理する」練習をしておくと、本番で焦りにくくなります。
数学ⅡB・Cの勉強法|「軸にする分野」を決める

数学ⅡB・Cは、範囲も広く、1問あたりのボリュームも大きい科目です。
「全部を完璧に」より、
「どこを得点源にするか」を意識した勉強
がポイントになります。
① 数学Ⅱは「教科書+標準問題」をしっかり固める
数学Ⅱで扱うのは主に以下の分野です。
- 三角関数
- 指数関数・対数関数
- 微分・積分の考え
- いろいろな式・図形と方程式 など
共通テストでは、このうち3題が必答なので、
数学ⅠAと同じく「ここはまったくやらない」という分野を作るのは危険です。
勉強の流れとしては、
- 教科書の例題・基本問題をきちんと理解する
- 学校ワークや標準レベルの問題集で、典型パターンを身につける
- グラフや図と結びつけて、「何をしている計算なのか」もイメージする
という感じで進めていくと、共通テスト形式の問題にも対応しやすくなります。
② B・Cは「どの3分野を本気でやるか」を決めておく
数学B・Cの選択範囲は、以下の4分野です。
- 数列
- 統計的な推測
- ベクトル
- 複素数平面
この中から 3分野を選んで解答することになります。
理想は4分野すべてある程度できる状態ですが、現実には時間の制約もあるので、
- 得意分野:しっかりやり込んで得点源にする
- もう1〜2分野:標準問題は確実に取りたい
- どうしても苦手な分野:最悪の場合は捨ててもいいように、最低限だけ触れておく
というように、「自分はどの3分野をメインにするか」を早めに決めておくと、勉強の優先順位がつけやすくなります。
学校の授業の進度や志望校の傾向もふまえて、先生にも相談しながら決めると安心です。
③ 統計・複素数平面は「共通テストならではの出し方」をチェック
新課程で特に意識しておきたいのが、
- 数学B「統計的な推測」
- 数学C「平面上の曲線と複素数平面」
どちらも、ただ公式を覚えるだけではなく、設定を読み取って、どの考え方・式を使うべきかを選ぶというタイプの問題が多くなります。
教科書や参考書だけでなく、
- 共通テスト本試験の問題
- センター試験・旧共通テストの類題(範囲に注意しながら)
も使って、「どんな聞かれ方をするのか」を早めに体験しておくのがおすすめです。
計算力&ケアレスミス対策|「速さ」と「正確さ」を同時に上げる

共通テスト数学でよく聞く悩みが、「時間が足りない」「ミスが多くて点数が安定しない」の2つです。
これらは練習をすることで、徐々に減らしていくことができます。
① 計算力を鍛えて計算ミスを減らす
共通テストレベルの問題を解く前に、基礎計算でつまずいていると、どうしても時間が足りなくなります。
- 因数分解
- 分数計算
- 平方完成
- 三角比・三角関数の値
- 指数・対数の基本的な変形
これらの分野について、計算の基礎力を上げていきます。
- 計算だけの小さな問題を、1日10〜15分だけ解く
- 間違えた計算パターンだけをノートにまとめて、何度も見直す
といった「計算専用の時間」を作っておくと、本番でかなり楽になります。
② ミスの種類を分けて考える
計算ミスも、よく見るといくつかパターンがあります。
- 条件の見落とし・読み違え(問題文をちゃんと読めていない)
- 式の変形ミス(展開・因数分解・平方完成など)
- 単純な計算ミス(符号、掛け算、分母の写し間違いなど)
「今回はどのタイプのミスが多かったのか」
を少しだけ振り返ってメモしておくと、自分のクセが見えてきます。
次に解くときに、
- 「符号に気をつけよう」
- 「条件文をもう一度チェックしてから式を立てよう」
といった意識がしやすくなり、同じミスをくり返しにくくなります。
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共通テストの数学の時間配分と過去問の使い方

① 「1年分を通しで解く」練習を何回か入れる
数学ⅠAも数学ⅡB・Cも、本番では70分ぶっ通しです。
- 数学ⅠAを70分で1年分解く
- 数学ⅡB・Cを70分で1年分解く
共通テストの少し前の時期には、「通し演習」を何回か入れておくと安心です。
最初のうちは、最後まで解き切れなくてもOK、どの大問で時間を使いすぎているのかをチェックする、くらいの感覚で大丈夫です。
慣れてきたら、
- 「この大問は○分以内で一区切りつける」
- 「この分野は時間をかけても得点しやすいから少し粘る」
といった「自分なりの時間感覚」を決めていけると、本番で焦りにくくなります。
② 旧課程の過去問は「分野別トレーニング」として使う
センター試験や旧課程の共通テストの問題も、
分野別の力をつけるにはとても良い教材です。
- 数学A「整数の性質」が含まれる年度
- ベクトルが数学Bに入っている年度
- 統計や複素数の扱いが今と違う部分
などの違うところもあるので、「本番とまったく同じ形式の模試」ではなく、
「良質な練習問題集の一部」くらいのイメージで使うとちょうどよいです。
共通テスト数学の1年間の勉強スケジュールのイメージ

学年や志望校によって調整は必要ですが、
共通テスト数学の勉強をざっくり時間軸で見ると、こんなイメージです。
- 春〜夏
・数学ⅠA・Ⅱの教科書+基礎問題集を一通り
・「どの分野が苦手か」をはっきりさせる - 秋
・数学ⅠAの穴埋め(特にデータの分析・確率・図形の性質あたり)
・数学B・Cで「軸にする分野」を決めて、その分野を重点的にやり込む - 冬〜直前期
・共通テスト本試・模試・予想問題で「70分通し演習」を何回か
・間違えた大問の分野に戻って、基礎問題で弱点をつぶす
「数学の勉強がゼロの日」をできるだけ作らないこと。
1日30分だけでも、
- 計算練習
- 基礎問題1ページ
- 共通テスト形式の大問1つ
など、少しずつ手を動かしていれば、
直前期に感じる「不安」と「解ける量」はかなり変わってきます。
まとめ

共通テスト数学で安定して点数を取るために大事なのは、
- 数学ⅠAで「苦手分野を残さない」ように、全体をまんべんなく仕上げること
- 数学ⅡB・Cでは「どの分野を軸にするか」を決めて、そこを集中的に鍛えること
- 基礎計算・典型問題・共通テスト形式の問題を、バランスよく回していくこと
- 通し演習の中で、自分なりの時間配分とミスの傾向をつかんでいくこと
といった、シンプルな土台づくりです。
完璧な勉強計画を作る必要はありませんが、
「数学をまったくやらない日を減らしていく」ことは、どの受験生にも共通して効いてきます。
1日30分でも計算練習や基礎問題、共通テスト形式の大問に触れていけば、
本番前の不安も、「解ける量」も、少しずつ変わっていきます。
この記事でイメージをつかんだら、あとは自分の志望校やレベルに合わせて、
少しずつ“自分用の数学対策”にアレンジしてみてください。
共通テスト数学を、「なんとなく不安な科目」から「点数の見通しが立つ科目」に変えていきましょう。