建設・不動産業界は、住宅やビル、商業施設、道路、鉄道など、私たちの暮らしを支える建物や街に関わる業界です。
就活では「建設・不動産業界」とまとめて紹介されることも多いですが、建設会社と不動産会社では、担当する役割や仕事内容、利益の生み出し方が異なります。
今回は、『建設・不動産業界の特徴や仕事内容』について紹介します!
ゼネコン、ハウスメーカー、デベロッパー、不動産仲介会社など、聞いたことはあっても違いが分かりにくい企業についても、それぞれの役割を整理していきます。
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- 1 この記事で整理すること
- 2 建設・不動産業界とは?
- 3 建物や街が完成するまでの流れ
- 4 建設業界の主な業種
- 5 不動産業界の主な業種
- 6 建設・不動産業界の主な職種
- 7 建設・不動産業界はどのように利益を得ている?
- 8 建設・不動産業界の現在の動向
- 9 建設・不動産業界で働く魅力
- 10 建設・不動産業界で確認しておきたい働き方
- 11 建設・不動産業界で活かしやすい強み
- 12 建設・不動産業界の企業を比較するポイント
- 13 建設・不動産業界の企業探しには就活サービスも活用してみよう
- 14 建設・不動産業界の志望動機を考えるポイント
- 15 建設・不動産業界を研究するときの進め方
- 16 建設・不動産業界に関するよくある質問
- 17 まとめ|建設・不動産業界は建物と街の一生に関わる業界
- 18 参考資料
この記事で整理すること
この記事では、建設・不動産業界の全体像から、主な業種、仕事内容、企業研究で確認したいポイントまでを紹介します。
- 建設業界と不動産業界の違い
- ゼネコンやデベロッパーなどの主な業種
- 建物や街が完成するまでの仕事の流れ
- 建設・不動産業界の主な職種
- 業界の動向と注目されている分野
- 企業を比較するときに確認したいポイント
- 建設・不動産業界で活かしやすい強み
今回のポイントは、建設業界と不動産業界を別々に覚えるのではなく、土地の取得から企画、建設、販売、管理までの流れの中で理解することです。
それぞれの企業がどの段階を担当しているのかが分かると、企業ごとの違いや、自分が関わりたい仕事を整理しやすくなります。
建設・不動産業界とは?
建設・不動産業界は、土地や建物、社会インフラに関するさまざまな事業を行う業界です。
住宅を建てるだけでなく、オフィスビルや商業施設の開発、道路や橋の建設、土地や住宅の売買、賃貸物件の仲介、完成した建物の管理など、幅広い仕事が含まれています。
建設業界と不動産業界の違いを簡単に整理すると、次のようになります。
| 業界 | 主な役割 | 代表的な仕事 |
|---|---|---|
| 建設業界 | 建物や道路などを実際に設計・建設する | 設計、施工、施工管理、設備工事、土木工事 |
| 不動産業界 | 土地や建物を企画・開発・販売・仲介・管理する | 用地取得、開発、販売、仲介、賃貸、物件管理 |
たとえば、新しいマンションを建てる場合、不動産会社が土地を探して事業を企画し、建設会社が設計や施工を担当します。完成後は、不動産会社が住宅を販売したり、管理会社が建物を管理したりします。
企業によっては、企画から建設、販売、管理までをグループ内で幅広く手がけている場合もあります。そのため、会社名や業界分類だけで判断せず、実際の事業内容を確認することが大切です。
建物や街が完成するまでの流れ
建設・不動産業界を理解するときは、建物が完成し、利用されるまでの流れを見ると分かりやすくなります。
土地を探す → 事業を企画する → 設計する → 建設する → 販売・賃貸する → 管理・修繕する
最初に、不動産会社やデベロッパーが開発に適した土地を探します。周辺の人口や交通、将来の需要などを調査し、住宅、オフィス、商業施設など、どのような建物をつくるかを計画します。
企画がまとまると、設計会社や建設会社が具体的な設計と施工を進めます。建物が完成した後は、販売会社や仲介会社が利用者を探し、管理会社が清掃、設備点検、修繕などを行います。
この流れのどこを担当するかによって、企業の仕事内容や求められる力も変わります。
建設業界の主な業種
建設業界には、大規模な建物をつくる企業から、住宅や設備の工事を専門に行う企業まで、さまざまな会社があります。
ゼネコン|建設工事全体をまとめる
ゼネコンは、「ゼネラルコントラクター」の略称で、建設工事全体を取りまとめる総合建設会社です。
オフィスビル、マンション、商業施設、病院、学校、道路、橋、トンネルなど、大規模な建築・土木工事を幅広く手がけています。
ゼネコンがすべての工事を自社だけで行うわけではありません。電気工事や内装工事などを担当する専門工事会社と連携し、工期、品質、安全、予算などを管理しながらプロジェクトを進めます。
- 建築物や社会インフラの施工
- 工事全体の進行管理
- 専門工事会社との調整
- 設計や技術開発
- 完成後の保守・修繕
大規模なプロジェクトに関わりたい人や、多くの関係者と協力しながら仕事を進めたい人にとって、注目しやすい分野です。
専門工事会社|特定の工事を専門に担当する
専門工事会社は、電気、空調、給排水、内装、塗装、鉄筋など、特定の分野に強みを持つ会社です。
建物を完成させるためには、それぞれの分野に関する専門的な技術が必要です。ゼネコンから工事を請け負う企業もあれば、施主から直接依頼を受ける企業もあります。
同じ建設業界でも、会社によって担当する工事の種類が異なるため、企業研究では「どの設備や技術を専門としているか」を確認しましょう。
ハウスメーカー|住宅の企画から販売までを担う
ハウスメーカーは、主に戸建住宅や集合住宅を企画・設計・販売する企業です。
住宅展示場や店舗で顧客の希望を聞き、間取り、設備、予算などを提案します。実際の施工は、自社グループや地域の工事会社と連携して進めることもあります。
- 戸建住宅や集合住宅の商品企画
- 住宅の営業・提案
- 設計や施工管理
- 引き渡し後の点検やリフォーム
- 賃貸住宅や街づくり事業
住宅は顧客にとって大きな買い物です。そのため、商品知識だけでなく、希望を丁寧に聞きながら長期的な信頼関係をつくる力も求められます。
プラントエンジニアリング会社|工場や生産設備をつくる
プラントエンジニアリング会社は、工場や発電施設、化学プラント、エネルギー関連施設などを設計・建設する企業です。
建物そのものだけでなく、施設の中で製品やエネルギーを生み出すための設備まで扱う点が特徴です。
機械、電気、化学、情報など幅広い技術が関係するため、理系学生の専門知識を活かしやすい分野でもあります。
不動産業界の主な業種
不動産業界には、街や建物をつくる企業だけでなく、土地や住宅の売買を支える企業、完成後の建物を管理する企業も含まれます。
不動産デベロッパー|街や建物を企画・開発する
不動産デベロッパーは、土地を取得し、その土地をどのように活用するかを考え、住宅やオフィス、商業施設などを開発する企業です。
大型の再開発では、土地の所有者、行政、建設会社、設計会社、テナント、金融機関など、多くの関係者と協力しながら事業を進めます。
- 開発に適した土地の調査・取得
- 事業計画や資金計画の作成
- 建物や街のコンセプト企画
- 建設会社や設計会社との調整
- テナントの誘致
- 完成後の運営や管理
建物を一棟つくるだけでなく、周辺地域を含めた街全体の価値を考える仕事もあります。
不動産仲介会社|売りたい人と買いたい人をつなぐ
不動産仲介会社は、住宅や土地を売りたい人と買いたい人、物件を貸したい人と借りたい人をつなぐ会社です。
物件の紹介だけでなく、希望条件の確認、現地案内、価格交渉、契約手続き、住宅ローンに関する案内なども行います。
仲介会社は、契約が成立したときに受け取る仲介手数料が主な収益になります。
- 住宅や土地の売買仲介
- マンションやアパートの賃貸仲介
- 物件情報の収集・掲載
- 内見や契約手続きの案内
- 売主・買主、貸主・借主との条件調整
顧客と直接接する機会が多く、一人ひとりの生活や将来に合った物件を提案する仕事です。
不動産販売会社|自社やグループの物件を販売する
不動産販売会社は、主に新築マンションや戸建住宅などを顧客に販売する会社です。
仲介会社が他社を含むさまざまな物件を扱うのに対し、販売会社は自社やグループ会社が開発した物件を中心に扱う場合があります。
モデルルームでの接客、住宅の特徴や資金計画の説明、契約から引き渡しまでのサポートなどを担当します。
不動産管理会社|建物の価値と快適な環境を守る
不動産管理会社は、マンション、オフィスビル、商業施設などが安全で快適に利用できるように管理する会社です。
- 建物や設備の点検
- 清掃や警備の手配
- 修繕計画の作成
- 入居者やテナントへの対応
- 家賃の管理や入居者募集
- 建物所有者への運営改善の提案
建物は完成したら終わりではありません。長く使い続けるためには、定期的な点検や修繕、利用者への対応が必要です。
新しい建物をつくる開発事業と比べると、不動産管理は完成後の建物に継続的に関わる仕事といえます。
不動産投資・アセットマネジメント|不動産を運用する
不動産投資やアセットマネジメントの会社は、オフィスビル、住宅、物流施設、ホテルなどを投資対象として取得・運用します。
市場の動向や物件の収益性を分析し、どの不動産を取得するか、どのように価値を高めるか、いつ売却するかを判断します。
不動産だけでなく、金融、会計、法律、データ分析などの知識も関わる分野です。
建設・不動産業界の主な職種
建設・不動産業界には、技術系から営業・企画系まで幅広い職種があります。
施工管理
施工管理は、建設工事が計画どおりに進むように、現場全体を管理する仕事です。
主に、工事のスケジュールを管理する工程管理、建物の品質を確認する品質管理、予算を管理する原価管理、現場の安全を守る安全管理を担当します。
自分で建物を施工するというよりも、職人や専門工事会社と連携し、工事全体を動かしていく役割です。
設計・技術開発
設計職は、建物の形や間取り、構造、設備などを考え、図面や設計データを作成します。
意匠設計、構造設計、設備設計などに分かれており、それぞれ専門分野が異なります。
技術開発では、新しい建築材料、耐震技術、省エネルギー技術、建設ロボットなどの研究や実用化に取り組みます。
開発・用地取得
開発や用地取得は、街や建物をつくるための土地を探し、事業を企画する仕事です。
土地の価格だけでなく、周辺環境、交通の利便性、法律上の規制、地域の需要などを調べ、事業として成立するかを判断します。
土地所有者や行政、金融機関などとの調整も多く、長期的な視点でプロジェクトを進める力が求められます。
営業・販売・仲介
営業職は、個人や企業に対して住宅、土地、オフィス、建設工事などを提案します。
個人向けの住宅営業では、顧客の家族構成や予算、希望する暮らしを聞きながら提案します。法人向けでは、企業が求めるオフィスや店舗、物流施設などの条件を整理します。
扱う金額が大きいため、商品を説明する力だけでなく、信頼関係を丁寧につくる力が重要です。
不動産管理・施設運営
不動産管理や施設運営では、完成した建物を安全で快適に利用できる状態に保ちます。
設備の点検や修繕に加えて、商業施設ではイベント企画やテナント支援、オフィスビルでは入居企業への対応なども行います。
利用者に近い立場で、建物や施設の価値を高めていく仕事です。
事務・管理部門
建設・不動産会社にも、人事、経理、法務、広報、情報システムなどの管理部門があります。
特に不動産取引や建設工事では、契約、法律、資金管理などが重要になるため、専門性を持った管理部門の役割も大きくなります。
建設・不動産業界はどのように利益を得ている?
同じ建設・不動産業界でも、企業の種類によって利益の生み出し方が異なります。
- ゼネコン:建設工事を請け負い、工事代金を受け取る
- ハウスメーカー:住宅を建設・販売して利益を得る
- デベロッパー:開発した物件の販売や賃貸によって利益を得る
- 仲介会社:売買や賃貸の契約成立時に仲介手数料を受け取る
- 管理会社:建物の所有者などから管理業務の委託料を受け取る
- 不動産投資会社:賃料収入や物件売却によって利益を得る
たとえば、賃貸物件や商業施設を保有している企業は、毎月の賃料収入を得られます。一方、マンション販売を中心とする企業は、物件を販売した時点で大きな売上が発生します。
企業研究では、単に「不動産会社」と見るのではなく、販売収入、賃料収入、仲介手数料、管理収入など、どの事業から継続的に利益を得ているのかを確認すると、企業の特徴が見えやすくなります。
建設・不動産業界の現在の動向
建設・不動産業界は、人口や暮らし方の変化、デジタル技術の発展、環境への取り組みなどから大きな影響を受けています。
都市再開発と建物の建て替え
駅周辺や都市部では、古くなったビルの建て替えや、複数の建物を一体的に整備する再開発が進められています。
再開発では、オフィス、住宅、商業施設、ホテル、公共スペースなどを組み合わせた街づくりが行われることもあります。
建物を新しくするだけでなく、人が集まりやすい空間をつくることや、防災性を高めること、地域の魅力を高めることも重要になっています。
建設業界の働き方と生産性の見直し
建設業では、2024年4月から時間外労働の上限規制が適用されています。
限られた時間の中で工事を進めるため、適切な工期の設定や業務の分担、デジタル技術の活用などを通して、働き方と生産性を見直す動きが進んでいます。
就活では、休日数や勤務時間だけを見るのではなく、現場の支援体制、ICTの導入状況、工事の進め方、配属後の研修制度なども確認してみましょう。
BIM・CIMや建設DXの活用
建設業界では、建物や土木構造物を立体的なデータとして管理するBIM・CIMの活用が進められています。
BIM・CIMを活用すると、設計、施工、維持管理に関する情報を関係者で共有しやすくなります。完成前に建物の形を確認したり、工事の手順を検討したりすることもできます。
- 3次元データによる設計・施工
- ドローンを使った測量や点検
- 建設機械の自動化・遠隔操作
- AIによる工事計画や安全管理
- タブレットを使った現場情報の共有
建設業界は現場中心のイメージがありますが、今後はデータやデジタル技術を活用できる人材の役割も大きくなっていくと考えられます。
省エネルギー性能の高い建物への需要
2025年4月以降に着工する原則すべての新築住宅・建築物には、省エネルギー基準への適合が義務付けられています。
断熱性を高める建築材料や、エネルギー効率のよい空調設備、太陽光発電などを取り入れた建物の重要性も高まっています。
そのため、建設会社、ハウスメーカー、デベロッパー、設備会社など、幅広い企業が環境性能の高い建物づくりに取り組んでいます。
既存住宅の活用とリノベーション
人口や世帯構成が変化する中、新しい住宅を建てるだけでなく、すでにある住宅を修繕し、活用することも重要になっています。
総務省の2023年住宅・土地統計調査では、全国の空き家は約900万戸となっています。
空き家の管理や流通、古い住宅のリフォーム、マンションの長寿命化などは、不動産会社や建設会社にとって今後も重要な事業分野です。
不動産DXとデータ活用
不動産業界でも、オンライン内見、電子契約、AIを使った価格査定、地図データによる物件調査など、デジタル技術の活用が進んでいます。
国土交通省の「不動産情報ライブラリ」では、地価、防災、都市計画、周辺施設などの情報を地図上で確認できます。
営業の経験や地域に関する知識に加えて、データを使って物件や地域の価値を分析する力も活かしやすくなっています。
建設・不動産業界で働く魅力
仕事の成果が形として残る
建設・不動産業界では、自分が関わった住宅、ビル、道路、商業施設などが実際に形として残ります。
完成した建物を多くの人が利用している様子を見られることは、この業界ならではの魅力です。
人々の暮らしや社会を支えられる
住宅は日々の生活の基盤であり、道路や橋、鉄道、病院、学校などは社会に欠かせない施設です。
建設・不動産業界の仕事は、建物をつくったり販売したりするだけでなく、人々が安心して暮らせる環境を整えることにつながっています。
幅広い人と協力して大きな仕事を進められる
建設や不動産開発のプロジェクトには、設計者、技術者、営業担当者、行政、金融機関、地域住民など、多くの人が関わります。
一人で完結する仕事ではなく、それぞれの専門性を持った人と協力しながら進めることが多い業界です。
専門知識や資格を仕事に活かせる
建設・不動産業界では、建築、土木、電気、機械、法律、金融など、さまざまな専門知識を活かせます。
建築士、施工管理技士、宅地建物取引士など、業務に関係する資格も多く、働きながら専門性を高めていくことができます。
建設・不動産業界で確認しておきたい働き方
建設・不動産業界は事業の種類が幅広く、企業や職種によって働き方も異なります。
施工管理では建設現場で働く機会が多く、プロジェクトに応じて勤務地が変わる場合があります。住宅や不動産の営業では、顧客が来店しやすい土日や祝日に勤務し、平日に休みを取る企業もあります。
一方で、本社の企画、管理部門、技術開発など、オフィスを中心に働く職種もあります。
企業研究では、次のような点を確認しておくと、自分が実際に働く姿を想像しやすくなります。
- 勤務地や転勤の範囲
- 現場勤務とオフィス勤務の割合
- 休日の曜日や年間休日
- 配属される職種や部門
- 研修や資格取得の支援制度
- 一つのプロジェクトに関わる期間
- 若手社員が担当する仕事
同じ業界名でも働き方には違いがあるため、説明会や社員インタビューなども活用して確認しましょう。
建設・不動産業界で活かしやすい強み
多くの人と協力しながら進められる
建設・不動産業界の仕事では、社内だけでなく、顧客、協力会社、行政、地域の人など、立場の異なる相手と関わります。
相手の意見を聞きながら条件を整理し、共通の目標に向かって調整できる人は、幅広い職種で力を活かしやすいでしょう。
計画を立てて丁寧に進められる
建設工事や不動産開発は、完成までに長い時間がかかることがあります。
スケジュールや予算、必要な手続きを確認し、計画的に仕事を進める力が大切です。細かな確認を積み重ねられる人も活躍しやすい業界です。
責任を持って仕事に取り組める
住宅や建物は、多くの人が長く利用します。安全性や品質に関わるため、一つひとつの仕事に責任を持つ姿勢が求められます。
任されたことを最後まで丁寧に進めた経験や、周囲から信頼されて役割を任された経験は、自己PRにもつなげやすいでしょう。
人の希望を聞いて提案できる
住宅営業や不動産仲介では、顧客が求めている条件を聞き、その人に合った選択肢を提案します。
自分の考えを一方的に伝えるのではなく、相手の話を聞き、希望を整理することが得意な人に向いています。
建物や街づくりに関心がある
建築や不動産に関する専門知識がなくても、住宅、建物、街、地域の暮らしなどに興味があることは、業界を目指す大切なきっかけになります。
普段から「この街はなぜ人が集まるのか」「この施設は誰にとって使いやすいのか」と考えてみると、業界への理解も深まりやすくなります。
建設・不動産業界の企業を比較するポイント
建設・不動産業界の企業研究では、企業の知名度だけでなく、担当している事業や顧客、プロジェクトの特徴まで確認することが大切です。
どの事業を中心にしているか
最初に、企業が建設、不動産開発、住宅販売、仲介、管理のどこを中心にしているかを確認します。
複数の事業を行っている場合は、売上や利益に占める割合を見ると、その会社の中心事業が分かりやすくなります。
どのような建物を扱っているか
企業によって、得意とする建物や施設が異なります。
- 戸建住宅
- マンション
- オフィスビル
- 商業施設
- ホテル
- 物流施設
- 工場・プラント
- 道路・橋・トンネル
自分がどのような建物や社会インフラに関わりたいのかを考えながら比較してみましょう。
顧客が個人か法人か
個人向けの住宅営業と、企業向けのオフィス仲介では、顧客との関わり方が異なります。
個人向けでは、一人ひとりの暮らしや将来に寄り添う提案が中心です。法人向けでは、企業の事業計画や収益性まで考えた提案が必要になることがあります。
事業を行っている地域
全国で事業を展開する企業もあれば、特定の都市や地域に強みを持つ企業もあります。
地域密着型の企業では、その土地の特徴や顧客との長期的な関係を大切にしていることがあります。全国型の企業では、大規模なプロジェクトや幅広い地域の仕事に関わる可能性があります。
開発後の運営や管理まで行っているか
建物を販売して事業を終える企業もあれば、完成後も賃貸、施設運営、管理などを通して長く関わる企業もあります。
建物をつくることに関心があるのか、完成後の施設や街を育てる仕事に関心があるのかによって、注目する企業も変わります。
配属やキャリアの仕組み
総合職として複数の部門を経験する企業もあれば、施工管理、設計、営業など、職種別に採用する企業もあります。
入社後にどのような仕事から始まり、将来的にどのような部門へ進めるのかも確認しましょう。
建設・不動産業界の企業探しには就活サービスも活用してみよう
建設・不動産業界には、一般的に知られている大手企業だけでなく、特定の地域や建物、技術分野に強みを持つ企業も多くあります。
自分で企業を検索する方法に加えて、プロフィールや希望条件を登録し、企業からオファーを受け取れる就活サービスも活用すると、これまで知らなかった企業と出会いやすくなります。
建設・不動産業界の志望動機を考えるポイント
志望動機では、「建物が好きだから」「街づくりに興味があるから」だけで終わらせず、どのような仕事に関わりたいのかまで具体的にすることが大切です。
次の順番で整理すると、志望動機を考えやすくなります。
- 建物や街に興味を持ったきっかけ
- 建設・不動産業界の中で関わりたい事業
- その企業だからこそ魅力を感じた点
- 自分の経験や強みをどのように活かしたいか
たとえば、同じ街づくりに興味がある場合でも、開発計画を考えたいのか、実際の建設を管理したいのか、完成後の施設を運営したいのかによって志望する企業は異なります。
業界全体への興味と、その企業を選んだ理由を分けて考えると、内容に具体性を持たせやすくなります。
建設・不動産業界を研究するときの進め方
建設・不動産業界の企業は事業内容が幅広いため、最初から一社ずつ詳しく調べるより、業界全体の流れを確認してから企業を比較するのがおすすめです。
- 建設と不動産の役割の違いを理解する
- 気になる業種を選ぶ
- 同じ業種の企業を3社程度比較する
- 主力事業や代表的なプロジェクトを調べる
- 説明会や社員インタビューで仕事内容を確認する
- 自分が興味を持った点を業界研究ノートに残す
調べた内容は、企業の情報だけでなく、「自分はどこに魅力を感じたのか」も一緒に残しておくと、志望動機や面接対策につなげやすくなります。
業界研究の基本的な進め方については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
【保存版】業界研究のやり方とコツを就活生向けにわかりやすく解説
調べた情報を整理したい人は、業界研究ノートも作成してみましょう。
【大学生向け】業界研究ノートの作り方|見やすい整理方法と書く項目をわかりやすく解説
建設・不動産業界に関するよくある質問
建設業界と不動産業界は両方受けてもいい?
建物や街づくりに興味がある場合は、建設業界と不動産業界の両方を見ることもできます。
ただし、建設会社と不動産会社では担当する役割が異なるため、「建物を実際につくりたいのか」「土地や建物の企画・販売に関わりたいのか」を整理しておくことが大切です。
文系でも建設業界に就職できる?
建設会社には、営業、事務、経理、人事、法務、広報、開発など、文系学生が応募できる職種もあります。
施工管理や設計などでは理系や建築系の知識が求められる場合がありますが、応募条件は企業や職種によって異なります。採用ページで募集区分を確認しましょう。
不動産業界では宅地建物取引士が必要?
新卒採用への応募時点では、宅地建物取引士の資格を必須としていない企業も多くあります。
ただし、不動産取引に関する知識を身につけられるため、入社後の資格取得を推奨したり、資格手当を用意したりしている企業もあります。
ゼネコンとデベロッパーの違いは?
ゼネコンは、建物や社会インフラを実際に建設し、工事全体を管理する企業です。
デベロッパーは、土地を取得し、どのような建物や街をつくるかを企画して事業全体を動かす企業です。
簡単に整理すると、デベロッパーが「何をつくるか」を企画し、ゼネコンが「どのようにつくるか」を考えて施工する関係です。
まとめ|建設・不動産業界は建物と街の一生に関わる業界
今回は、『建設・不動産業界の特徴や仕事内容』について紹介しました。
建設業界は、住宅やビル、道路などを実際に設計・施工する役割を担います。不動産業界は、土地や建物の企画、開発、販売、仲介、管理などを担当します。
建設・不動産業界の主な分野には、次のようなものがあります。
- ゼネコン
- 専門工事会社
- ハウスメーカー
- プラントエンジニアリング会社
- 不動産デベロッパー
- 不動産仲介・販売会社
- 不動産管理会社
- 不動産投資・アセットマネジメント会社
企業研究では、会社名だけを見るのではなく、建物や街ができるまでのどの段階を担当しているのか、どのような建物を得意としているのかを確認することが大切です。
気になる企業を見つけたら、事業内容や代表的なプロジェクトを調べながら、自分がどの仕事に関わりたいのかを整理してみましょう。